野菜 赤かぶ 1kg(10個前後) 常温 山形県鶴岡市一霞地区(旧・温海町一霞) 栽培期間中無肥料 無農薬 赤カブ かぶら
「温海かぶ」は鶴岡市の山間部に位置する一霞地区(旧・温海町一霞)を中心に、焼畑農法によって栽培されている在来野菜です。
平成17年、温海かぶは山形県農業振興機構より、栽培期間中無肥料・無農薬で栽培した「特別栽培農産物」の認証を取得しました。
内容
赤かぶ 1kg(10個前後) 常温
400年近い栽培の歴史を持っています。毎年4月下旬から5月にかけて、一霞のいたる所で黄色い菜の花が咲き誇ります。
温海かぶの花です。
この集落は古くから温海かぶの採種場であり、種子の純度を保つために一霞の人たちは長い間、温海かぶ以外のアブラナ属植物を植えないという決まりごとを守り続けてきました。
こうして自家採取された種を蒔く準備が始まるのは、7月に入ってから。
伐採跡地など山の急斜面の下草を刈り取り、刈った草や木が充分乾燥するのを待って8月の旧盆あたりを目安に、炎天下のもと焼畑が行われます。
火を入れた畑にはまだその余熱が残っているうちに種が蒔かれ、その後は途中で間引きをするぐらいで基本的には何も手をかけず、10月に入ると大きく実ったものから次々と収穫されていきます。
温海かぶの収穫は畑が根雪に覆われる12月まで続けられ、そのほとんどが漬物に加工されています。
温海かぶの焼畑は、炎天下での火入れや斜度30度もの急斜面での重労働など、高齢化の進む作り手にとっては決して楽な作業ではありません。
けれども地元の人たちはあくまで焼畑にこだわり続けます。その理由はただひとつ、「かぶが美味しくなるから」。
伝統を守り、本物の美味しさを守る、その頑固なまでのこだわりが、温海かぶには込められているのです。
平成17年、温海かぶは山形県農業振興機構より、栽培期間中無肥料・無農薬で栽培した「特別栽培農産物」の認証を取得しました。
その基準は
1.杉の伐採跡地、かつ利用が初年度の土地を利用(数十年にわたる杉の植栽により、腐葉土が蓄えられ、天然ミネラルが豊富な、化学肥料を必要としない土壌)
2.伝統的な焼畑農法での栽培
3.栽培期間中無肥料・無農薬というもので、認証を受けた温海かぶはシールを貼って出荷されます。
実は県の認証基準は「農薬・肥料を慣行の5割以上減じて栽培したもの」なのですが、温海かぶに関しては、よりハードルを高くした独自の基準が設定されました。
このかぶは甘酢漬けとともに同年11月に開かれた「東京ファーマーズマーケット2005」に出展され、プロの料理人たちからも高い評価を受けています。
赤かぶの甘酢漬
材料
赤かぶ500g(切ると450g)
水95g(切った後の重さの21.1%)
醸造酢40g(大さじ3弱:切った後の重さの9%)
塩23g(大さじ1.5:切った後の重さの5.2%)
下漬後の重さ390g
甘酢
砂糖…67g[大さじ8弱(下漬後の重さの17.2%)]
醸造酢(酸度4.2%)…22g[小さじ4強(下漬後の重さの5.6%)]
焼酎(35度)…17g[大さじ1強(下漬後の重さの4.4%)]
合計…106g
手順
●赤かぶはたわしを使ってきれいに洗う。
洗ったものからザルにあげ、水を切る。
縦半分に割って天地をおとして、1cm弱の厚さに切る。
切ったかぶの重さを計る。(だいたい450gくらい) 水に醸造酢・塩を混ぜる。
良くかき混ぜて塩を溶かす。
ビニール袋に切ったかぶを入れ、酢水を加える。空気を抜きながら、口を閉める。
半日後、上下をひっくり返して、軽くもむ。(下漬で1日おく)
翌日、赤かぶの水気を切り、重さを計る。(390gくらい)
●漬けておく時間で多少重さがかわってきます。
甘酢を作る。砂糖の固まりがないように、よくかき混ぜる。
(固まりがなければ、砂糖が溶けていなくてもよい)
ビニール袋に赤かぶを入れる。甘酢をかぶ全体にかかるように回しながら、入れる。軽くもんで、調味料をしみ込ませる。
空気を抜きながら、口を閉める。
翌朝、上下をひっくり返す。3日目頃から食べられます。
●漬け込み容器を使う時は、乾いた布巾で陽気をふいて水気をとり、落とし蓋をして、重石をする。