コスミック時代文庫 春疾風―見届け人秋月伊織事件帖〈2〉
内容説明
『しくしくと泣くお地蔵さんがいます』―若い娘が噂話を持ち込んできた。古本屋の主、吉蔵は、市井の噂から城内の密事まで、事の顛末を情報として商う。噂の真相を見極める「見届け人」の一人、秋月伊織は、大身旗本の次男坊にも拘らず、吉蔵に協力していた。吉蔵は何でも買うわけではない。この娘のように金目当てだとわかると一切取り合わない。金のやりとりを前提に情報を買うと「曇り」が生じると追い返す。だが娘の様子が気になり、伊織に見届けるよう依頼する。その実、昔庇ってくれた男に恩を返すため、娘は金策に走っていた。隠していた罪と密かな想いが次第に明らかになっていき…。心揺さぶられる人気時代小説。シリーズ第二弾!
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。小松左京主宰の創作教室「創翔塾」出身。2002年、「隅田川御用帳」シリーズの第一巻『雁の宿』で作家デビュー。同シリーズで第二回歴史時代小説作家クラブのシリーズ賞を受賞。人情時代小説の名手として人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
コスミック時代文庫