内容説明
「自閉スペクトラム症の当事者はマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、音楽などから“人の心”を理解しようとしているのではないか?」その仮説をもとに、さまざまな生い立ちを抱える当事者7人にインタビュー。かれらは何に困っているのか。周囲の人には、何ができるのか。“心”の不思議が浮かび上がる、当事者の生活史にして昭和平成令和サブカル絵巻。
目次
序章
第1章 HOTASさん
第2章 まるむしさん
第3章 ナナトエリさん
第4章 ヨシさん
第5章 ぽん子さん
第6章 八坂さん
第7章 リナさん
終章 終章
著者等紹介
横道誠[ヨコミチマコト]
京都府立大学文学部准教授。文学博士。専門は文学・当事者研究。1979年、大阪府生まれ。40歳で自閉スペクトラム症、ADHDと診断され、発達障害者などのための自助グループ活動を精力的におこなうようになり、その経験をもとに多数の著作を発表している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
〈「心がない」ってどういうこと?〉
●「自閉スペクトラム症の当事者はマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、音楽などのから”人の心”を理解しようとしているのではないか?」
●その仮説をもとに、さまざまな生い立ちを抱える当事者7人に、自身も当事者である著者が共感を込めてインタビュー。かれらが夢中になったマンガ、小説、アニメ、映画、テレビドラマ、ポップミュージックは、どのようなものだったのか。
●インタビューから見えてくる「それぞれの生きづらさ」。そして”心”の不思議が浮かび上がる、当事者の生活史にして昭和平成令和サブカル絵巻。
**********
?ぼく自身の人生を振りかえってみると、創作物から学んだことが非常に多いと感じるんだ。それこそ人の心の秘密も、多くを本から学んだ。
?自閉スペクトラム症者は非言語的コミュニケーションが不得意だって、よく言われるよね。
?実際ぼくは日常生活で人の心がわからなくて困惑し、その秘密をひもとくために文学作品に親しむようになったんだ。それで、ほかの「発達仲間」の場合はどうかなって思ったんだ。