税理士必携 銀行融資を引き出す仕訳90
出版社内容情報
銀行が企業への融資実行の是非を判断するにあたり、もっとも重視するのが決算書です。とくに貸借対照表や損益計算書等において、銀行にとってプラス材料となる仕訳(心証の良い仕訳)と、マイナス材料となる仕訳(心証を悪くするおそれのある仕訳)が存在します。
たとえば、貸借対照表上、役員借入金について、
(1)「役員借入金」という独立の勘定科目で固定負債に計上する仕訳
(2)「短期借入金」「長期借入金」として計上する仕訳
では、(1)の経理処理の方が融資担当者の心証が良く、融資に有利に働きます。
多くの税理士は、顧問先企業から受領した数字に目を通す際、対税務署の視点(つつがなく申告すること)に基づき確認・判断するだけになりがちですが、上記例のように対銀行の視点(融資に有利かどうか)もあわせ持つことができれば、“出ていくお金だけでなく、入ってくるお金の話もできる税理士”として、顧客にさまざまなアプローチや助言が可能となることでしょう。
そこで本書は、顧問先担当者や会計ソフト類により仕訳がなされた決算書(貸借対照表と損益計算書)について、税理士が銀行融資への影響という観点からもチェックできるようになるための考え方やポイントを、具体的な頻出事例(全90例)で解説します。