地図なき山―日高山脈49日漂泊行
内容説明
百戦錬磨の探検家を待ち受けていたのは、恐るべき混沌だった―。地図を持たない―それだけで日高の山は「極夜」を超える「魔境」と化した。『極夜行』と対をなす、冒険登山ノンフィクション!
目次
第1章 旅立ちの記―二〇一七年夏の記録その一
第2章 漂泊論―地図なし登山への道
第3章 裸の山に震え慄く―二〇一七年夏の記録その二
第4章 新しい道を見つける―二〇二〇年夏
第5章 巨大な山に登る―二〇二一年夏
第6章 ラストピークをめざす―二〇二二年夏
著者等紹介
角幡唯介[カクハタユウスケ]
1976年北海道生まれ。探検家・作家。チベットのヤル・ツアンポー峡谷の単独探検や、極夜の北極探検など独創的な活動で知られる。近年はグリーンランドとカナダ・エルズミア島の地球最北部で狩りをしながら犬橇で旅をするエスキモースタイルの長期旅行を実践する。『空白の五マイル チベット、世界最大のツアンポー峡谷に挑む』で開高健ノンフィクション賞・大宅壮一ノンフィクション賞など、『雪男は向こうからやってきた』で新田次郎文学賞、『アグルーカの行方 129人全員死亡、フランクリン隊がみた北極』で講談社ノンフィクション賞、『極夜行』で大佛次郎賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
地図がない――それだけで日高の山は「極夜」を超える「魔境」と化した。グルメサイトや地図アプリの検索結果をなぞるだけの日常で生は満たされるのか。情報に覆われた現代社会に疑問を抱いた著者は、文明の衣を脱ぎ捨て大地と向き合うために、地図を持たずに日高の山に挑む。だが、百戦錬磨の探検家を待ち受けていたのは、想像を超える恐るべき混沌だった。前代未聞の冒険登山ノンフィクション。