当事者と専門家: 心理臨床学を更新する
「見て見ぬふり」を超えて―― 「ユーザー/クライエントのために」を徹底すれば、専門家/臨床家は苦い現実を突きつけられる。だが問いは、ここからはじまる――心理療法のエッセンスと〈共同創造〉、精神分析の活用法と〈コモングラウンド創出〉、オンライン面接+異文化交渉=スクールカウンセリングと〈実践論〉、執筆・発表・掲載プロセスと〈執筆論〉、そして分断の歴史を超える心理臨床学の構想へ。 専門家のあるべき姿への、熱と希望を放つ、ラディカルな思考。 目次 序論――心理臨床学を再考する 第I部 心理臨床学を更新する 第1章 心理臨床学を構想する 第2章 心理臨床学を解剖する――その歴史と現在地 第3章 心理臨床学を展望する 第II部 共同創造を考える 第4章 凡庸さにとどまること――私の考える心理療法のエッセンス 第5章 当事者から学ばされる 第6章 学派たちの政治 第III部 コモングラウンドを創出する 第7章 精神分析の活用法 第8章 治療構造論を更新する――認識論から主体化へ 第9章 子どもを巡るケアの声――スクールカウンセリングにおけるふたつの視点 第10章 「ちょう