学びとは何か――〈探究人〉になるために (岩波新書)
羽生善治氏推薦「学ぶことの大切さ、学ぶ方法を学ぶ大切さがわかる1冊です。」 生涯学習という言葉を耳にする機会が増えました。これから超がつく高齢化社会に向かっていく日本において切実かつ現実的な課題であると思っています。また、子どもの教育に関しても無数の長期間の議論が行われ続けています。多かれ少なかれ人々は何かを日々、学び続けているわけですが、意外にもその方 法論には無頓着なことも多いのではないでしょうか。 今井むつみ先生の本書では実地と研究に基づいた知に関する深い考察が描かれています。私のことも紹介して頂いて面映ゆい限りですが、どんな異なったジャンルにおいても、エキスパートになるには洗練された学習は不可欠です。また、本書ではそのプロセスにおいて陥りがちな点にも言及されていて、とても実用的な側面もあります。 また、言語についても深く考えさせられます。なぜ、母国語以外の習得がかくも難しいのか(ごくごく稀に何でもすぐに習得する人もいますが。)その要因が解らなかったのですが、読後に納得をしました。 (本書前文、羽生善治「誰にでもできる探究」より)