西行:歌と旅と人生 (新潮選書)
第78回毎日出版文化賞(人文・社会部門)受賞 184首の名歌と共に語られる、西行の魅力のすべて。 「願はくは花の下にて春死なむ」――どうすれば西行のように清々しく生きられるのか。出家の背景、秀歌の創作秘話、漂泊の旅の意味、桜への熱愛、無常を乗り越えた「道」の思想、定家との意外な関係、芭蕉への影響……偉才の知られざる素顔に迫る。西行一筋60年、西行歌集研究の第一人者がその魅力を語り尽くす決定版。 (出版社からのコメント) 著者は慶應義塾大学名誉教授で、西行歌集研究の第一人者。誤った形で現代に伝えられてきた西行の歌の数々を本来の姿に復元し、岩波文庫『西行全歌集』でもその仕事が特筆された碩学です。 『新古今和歌集』に最多の94首が撰入された歌人としての西行はもちろん、「旅」「桜」「道の思想」「仏教と神道の共存」など文化史における西行の知られざる事績を分かりやすく紹介してくれる一冊です。 寺澤行忠(てらざわ・ゆきただ) 1942年、東京都生まれ。慶應義塾大学大学院修士課程修了。慶應義塾大学助教授・教授を経て、現在は名誉教授。文学博士。専攻は日本文学・日本文化論。『山家集の校本と研究』『