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[本/雑誌]/ジャン=リュック・ナンシーと不定の二人称/伊藤潤一郎/著
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発売日
2022/02
商品説明
現代フランス哲学の巨星ジャン=リュック・ナンシー。共同体論がつとに名高いその思想家は、150余りの著作を残し、2021年惜しくも世を去った。本書でははじめて、50年に及ぶ活動の全体を見据え、共同体論にとどまらないその思考の核心に迫る。鍵となるのは不定の二人称への言表行為。初期の人格主義から、デリダへの接近、主体、共同体、分有といったテーマの発展からキリスト教の脱構築へ。いまだ全貌が明らかではない哲学者に新鋭が挑む。
収録内容
  1. 第1章 人格主義の影―一九六〇年代のナンシーの思考について(一)(ムーニエの人格主義―召命の起源論と人間の目的論との絡み合い
  2. 人格主義の批判的継承者としてのナンシー―一九六三年「ある沈黙」)
  3. 第2章 デリダとの出会い―一九六〇年代のナンシーの思考について(二)(根源的なものとしての差異―一九六六年「マルクスと哲学」
  4. アナーキーな書き込み―一九六九年「注釈」)
  5. 第3章 言表行為と不定の人称―一九七〇年代の主体論について(カントにおける空虚な主体―『文学的絶対』の主体論
  6. ヌーヴォー・フィロゾフに抗して―『エゴ・スム』をめぐるコンテクスト ほか)
  7. 第4章 言語から存在へ―一九八〇年代の共同体論について(「分有」という語の登場―一九八二年『声の分有』
  8. 存在は言語に先立つ―一九八三年「無為の共同体」 ほか)
  9. 第5章 意味と投壜通信―不定の二人称への言表行為(意味と意味作用、意味と真理
  10. 古名の戦略と人格主義の残響 ほか)