変貌する現代オーストラリアの都市社会
内容説明
本書は、多文化社会の成功事例として取り上げられることの多いオーストラリアの大都市圏を対象に、各エスニックグループの特徴を大都市圏の構造から捉える。詳細な聞き取り調査による質的・定性的な分析と、GIS(地理情報システム)と各種統計による客観的・定量的な分析が組み合わされている。地理学者の目を通して、炙り出された現代オーストラリアの社会の実態や諸問題を明らかにする。コラムが、オーストラリアの「今」を親しみやすく紹介。
目次
第1部 オーストラリア大都市圏の構造変容(序論;シドニー大都市圏の構造変容;シドニー大都市圏におけるアジア系移民の移住・集住・エスニック都市空間―ウェスタン・シドニー地域のフィリピン系移民を事例に;メルボルン大都市圏の構造変容;メルボルンにおけるグローバリゼーションとコンドミニアム・ブーム)
第2部 変貌する都市社会地理(シドニーのエスニック・タウン―ライカートにおけるイタリア系コミュニティの拠点再構築の試み;キャンベラのエスニック・タウン―キャンベラにおける華人社会の空間構造;アデレードのエスニック・タウン―アデレードにおけるベトナム系住民の分布とその特徴;結論)
著者等紹介
堤純[ツツミジュン]
筑波大学生命環境系准教授。1969年北海道室蘭市生まれ、群馬県前橋市育ち。筑波大学大学院博士課程地球科学研究科中退(1996年)。博士(理学)。北海道大学助手、愛媛大学講師・准教授を経て現職。メルボルン大学Visiting Scholar(2005年3〜6月)、モナシュ大学Visiting Fellow(2008年8〜9月)、モナシュ大学Visiting Scholar(2009年3〜9月)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)