あるB・C級戦犯の戦後史―ほんとうの戦争責任とは何か
内容説明
上からの命令だったとはいえ、人間として間違った行為をした―長く苦しい自己との格闘の末にたどりついた思想の書。踏みつぶされた人間性を取り戻すために。
目次
第1編 B・C級戦犯の宿命(序章―敗戦そして捕虜;戦犯としての取り調べ;「唐丸列車」―ソ連から中国へ;自暴と反抗の日々―撫順戦犯管理所;朝鮮戦争のなかで―呼蘭監獄;思想転変のきっかけ―ハルビン監獄;病院で;認罪への遠い道のり―「第三所」での生活;釈放、帰国!;帰国後の生活)
第2編 B・C級戦犯と戦争責任(人民中国以外のB・C級戦犯の裁判;戦争犯罪とは何か、どうとらえるか;ある抗命;戦争責任について)
著者等紹介
富永正三[トミナガショウゾウ]
1914年5月熊本県に生まれる。1939年3月東京大学農学部農業経済学科卒。1939年4月満州糧穀会社(満州農産公社)入社。1940年2月熊本歩兵第一三連隊補充隊入隊。1941年8月中支派遣第三九師団歩兵第二三二連隊へ転属。1943年7月歩兵第二三二連隊第十中隊長。1945年8月「満州」開原にて敗戦。シベリア抑留。1950年7月対中国戦犯としてソ連より中国へ引き渡される。1956年9月不起訴となり帰国。舞鶴にて復員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)