学術選書 究極の森林
内容説明
森林国・日本の豊かな森を豊かな暮らしに活かすには―かつては効率的だと思われ実践された皆伐・一斉植林による木材生産は、安い外材に押されて、一部のブランド樹種をのぞいて経済的に成り立たなくなり、結果的に森林の荒廃を招いた。そんな現状を打開するには、従来とは違った発想が必要である。森林のもつ環境保全機能を維持しながら木材生産を経営的に成り立たせる「究極」の森林管理とはどのようなものだろうか。
目次
第1章 森林の取り扱いの歴史
第2章 森林施業の現状と問題点
第3章 樹冠の大きさと森林の樹冠量
第4章 樹冠と幹の成長との関係
第5章 樹冠からみた幹材積生産量
第6章 林冠の状態と環境保全機能
第7章 究極の森林―択伐林
第8章 択伐林によせる期待
著者等紹介
梶原幹弘[カジハラミキヒロ]
1933年に高知市に生まれる。1957年に京都大学農学部林学科を卒業し、1962年に同大学院博士課程修了。農学博士。1962年に京都大学農学部助手。1965年に京都府立大学農学部講師、助教授を経て、1986年に同教授。1997年に退職して京都府立大学名誉教授。専門は林木の測定・成長と森林の施業で、1992年に森林計画学賞(第1回)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)