内容説明
本書はLinuxのソースコードの恩恵を最大限に活かすための羅針盤です。複雑で難解なLinuxカーネルの仕組みを、基礎からていねいに説明。Linuxカーネルの基本機能を網羅し、ハードウェア依存部分についても踏み込んだ解説がなされています。第3版では、Linux2.6を対象として改訂を行い、特にメモリとプロセススケジューリングについて大幅な変更と加筆がなされています。Linuxのソースコードを理解するためのガイドブックとして、オペレーティングシステムの本格的な解説書として最適の1冊です。
目次
概要
メモリアドレッシング
プロセス
割り込みと例外
カーネルの同期処理
時間管理
プロセススケジューリング
メモリ管理
プロセスアドレス空間
システムコール〔ほか〕
著者等紹介
ボベット,ダニエル・P.[ボベット,ダニエルP.][Bovet,Daniel P.]
1968年、UCLAでコンピュータサイエンスの博士号を取得。現在はイタリアのローマ大学Tor Vergata教授
セサティ,マルコ[セサティ,マルコ][Cesati,Marco]
1992年に数学の学位を取得、ローマ大学La Sapienzaでコンピュータサイエンスの博士号を1995年に取得した。現在、ローマ大学Tor Vergata工学部コンピュータサイエンス科の助手。博士課程の学生のころはシステム管理者、UNIXプログラマ、また複数の機関でコンサルタントとして働いていたことがある。数年前から学生たちにLinuxカーネルのユニークな変更方法を教えている
高橋浩和[タカハシヒロカズ]
北海道大学電子工学科卒。VAX全盛の時代から、各種UNIX系オペレーティングシステムの機能強化/カーネルチューニング、大規模システム用リアルタイムOSの設計などに取り組む。ISPのサーバ構築をきっかけに、Linuxにも本格的に取り組み始めた
杉田由美子[スギタユミコ]
東京女子大学数理学科卒。Linuxとの出会いは1990年代半ば。本格的に取り組んだのは2000年からで、RAS関係の研究開発やオープソース活動に従事。OSDL‐JでLKSTプロジェクトを実施するなど、コミュニティ活動にも参加し、多くのハッカーとの出会いを楽しんでいる
清水正明[シミズマサアキ]
東京農工大学大学院工学研究科高橋延匡研究室にてOS/omicronの仮想計算機モニタ(VMM)について研究、仕事ではスーパーコンピュータのOSの研究開発に従事。PCクラスタソフトSCoreへの開発参加を通じてLinuxと出会った。東京大学大学院情報理工学系研究科在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
Linuxカーネルの仕組みを解説する決定版。