内容説明
「リゾーム」、「抽象機械」、「リトルネロ」など、なんとなく訳知り&一知半解に使われ過ぎる用語やヘンテコリンな概念などを辛抱強く丁寧に説明。スピノザ、ニーチェ、フーコーや生物学史、文化人類学、精神分析、小説などをはじめ、その背景にある膨大な思想や文脈を抑え、きちんと詳細に解説。難しすぎる、よって途中で挫折することで有名なテクストを、この一冊で完全読解。これ以上にない唯一の入門書。
目次
講義 第1回 緒言、1「序―リゾーム」、2「一九一四年―狼はただ一匹か数匹か?」を読む
講義 第2回 3「BC一〇〇〇〇年―道徳の地質学」、4「一九二三年十一月二〇日―言語学の公準」を読む
講義 第3回 5「BC五八七年、AD七〇年―いくつかの記号の体制について」、6「一九四七年十一月二八日―いかにして器官なき身体を獲得するか」を読む
講義 第4回 7「零年―顔貌性」、8「一八七四年―ヌーヴエル三篇、あるいは『何が起きたのか?』」、9「一九三三年―ミクロ政治学と切片性」を読む
講義 第5回 10「一七三〇年―強度になること、動物になること、知覚しえぬものになること…」を読む
講義 第6回 11「一八三七年―リトルネロについて」、12「一二二七年―遊牧論あるいは戦争機械」を読む
講義 第7回 13「BC七〇〇〇年―捕獲装置」、14「一四四〇年―平滑と条理」を読む
著者等紹介
仲正昌樹[ナカマサマサキ]
1963年広島生まれ。東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程修了(学術博士)。現在、金沢大学法学類教授。専門は、法哲学、政治思想史、ドイツ文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
現代思想の“バイブル”を本邦初、完全攻略。
「リゾーム」、「抽象機械」、「リトルネロ」など、なんとなく訳知り&一知半解に使われ過ぎる用語やヘンテコリンな概念などを辛抱強く丁寧に説明。スピノザ、ニーチェ、フーコーや生物学史、文化人類学、精神分析、小説などをはじめ、その背景にある膨大な思想や文脈を抑え、きちんと詳細に解説。難しすぎる、よって途中で挫折することで有名なテクストを、この一冊で完全読解。これ以上にない唯一の入門書。
この本のもとになる月一回連続講義を始めたのは、コロナ禍が本格化する前で、まだ「緊急事態宣言」は出されていなかった。(…)
コロナに関連して、(…)平滑空間と条里空間、定住民と遊牧民、国家と戦争機械の間の絶えざるせめぎ合いが、空間の性質を変化させ、ウィルスの変異を促す……『千のプラトー』で指摘されている様々な問題が、今起こっていることと繋がっているように思えてくる。(…)そうした何重もの意味で、『千のプラトー』は極めてアクチュアルな問題提起をしている、と思う。(本書「あとがき」より)