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要約 イスラーム学知の革命
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内容説明

“ムハンマド以後に生まれた最大のイスラーム教徒”によるイスラーム学の最も標準的な古典「神学大全」。宗派的相違を超えて、900年以上にわたってイスラーム世界で幅広く受け入れられ続けたイスラームを“大掴み”するのに最適な書。



目次

第1部 神と人(知;信条 ほか)
第2部 人と人(飲食の作法;婚姻の作法 ほか)
第3部 破滅(「心の不思議」;魂の訓練 ほか)
第4部 救済(悔悟;忍耐と感謝 ほか)



著者等紹介

中田考[ナカタコウ]
1960年生まれ。イスラーム法学者。イブン・ハルドゥーン大学客員教授。カイロ大学大学院哲学科博士課程修了(哲学博士)。クルアーン釈義免状取得、ハナフィー派法学修学免状取得、在サウジアラビア日本国大使館専門調査員、同志社大学神学部教授、日本ムスリム協会理事などを歴任

山本直輝[ヤマモトナオキ]
1989年生まれ。現在は、マルマラ大学助教(在トルコ)。同志社大学神学部卒業、京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科博士課程修了。主な専門はスーフィズム思想。トルコの大学、イブン・ハルドゥーン大学にて対話研究所をへて現職

木村風雅[キムラフウガ]
1993年生まれ。現在は、日本学術振興会特別研究員(DC1)として、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程に在籍。主な専門はスンナ派法理学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

「イスラームの書籍が全て消えたとしても、本書が残れば、失われたものを補って十分である。」
〈ムハンマド以後に生まれた最大のイスラーム教徒〉によるイスラーム学の最も標準的な古典「神学大全」。
宗派的相違を超えて、900年以上にわたってイスラーム世界で幅広く受け入れられ続けたイスラームを“大掴み”するのに最適な書。

 本書で示した通り、ガザーリー『イスラーム学知の革命』は四つのパートに分かれている。神と人とのあるべき関係を探る第一部、人と人とのあるべき振る舞いを学ぶ第二部、自らの内に潜む邪心に向き合う第三部、そして心の浄化の法を学ぶ第四部である。
 ムスリムは唯一神アッラーとは何か、アッラーを如何に信仰・崇拝するべきかを学ぶ、そして己の信仰を人間社会において実践しようと試みる。しかし、残念ながら人間はそこまで純粋でもなければ優秀でもない。人のうちに巣食う邪念、邪心は人を常に正道から引き離そうとし、結果人間は幾度も過ちを犯してしまう。しかしガザーリーによれば、過ちとは人間完成の始まりに過ぎない。
――本書「あとがき」より