目次
序章 変貌しつつある放射線防護の考え方(制御可能な自然放射線も放射線防護の対象に;広がる「被ばく」の管理…わが国の対応 ほか)
第1章 一夜漬け「放射線の健康影響」(私たちの身の回りの放射線;放射線の大きさを表す単位 ほか)
第2章 規制者も医師・保健師も猛勉強「低線量放射線の健康影響」(低線量放射線の防護基準の根拠;低線量放射線影響研究の現状と低線量リスク ほか)
第3章 虎の巻「低線量放射線の健康影響に関する一問一答」(低線量放射線全般に関する一問一答;放射線の健康影響研究その1 疫学研究に関する一問一答 ほか)
終章 化学物質のリスクコミュニケーションに学ぶ(原子力分野で行われてきたPA(パブリックアクセプタンス)
「絶対安全」から「リスクを基準とする安全の評価」への転換 ほか)
著者等紹介
土居雅広[ドイマサヒロ]
独立行政法人放射線医学総合研究所規制科学総合研究グループリーダー。名古屋大学工学部大学院原子核工学専攻修了後、1986年大阪府立放射線中央研究所に入所。1988年より放射線医学総合研究所にてラドン・トロンの線量測定や健康影響評価、放射線の生態系への影響評価モデルの構築等に従事、規制科学という新研究分野を開拓。博士(工学)。国際放射線防護委員会第5委員会委員。2006年7月23日永眠
神田玲子[カンダレイコ]
独立行政法人放射線医学総合研究所放射線防護研究センター上席研究員。東京大学理学部動物学科博士課程修了後、住友金属工業株式会社に勤務。放射線医学総合研究所では、染色体異常等を指標にした放射線の生物学的リスクの定量化研究や放射線リスク認知調査研究に従事。博士(理学)
米原英典[ヨネハラヒデノリ]
土居氏の後を継いで現在独立行政法人放射線医学総合研究所規制科学研究プログラムリーダー。同志社大学工学部卒業。滋賀医科大学放射線基礎医学講座の助手から、放射線医学総合研究所に異動し、人間環境研究部で環境放射線研究に従事した。2001年より2年8か月間、文部科学省原子力安全課にて放射線安全企画官として放射線安全行政に従事。放医研に戻ってからラドン研究部を経て、規制科学総合研究グループで従事。博士(医学)
吉永信治[ヨシナガシンジ]
独立行政法人放射線医学総合研究所福島復興支援本部上席研究員。1994年東京大学大学院医学系研究科博士課程中途退学後、放射線医学総合研究所に入所。2000年から1年間、科学技術庁在外研究員として米国国立がん研究所に留学。専門は放射線疫学で、これまで日本や米国の放射線技師の疫学研究などに従事し、現在は主に職業被ばくや医療被ばくの健康影響に係わる調査研究に従事。博士(保健学)
島田義也[シマダヨシヤ]
独立行政法人放射線医学総合研究所発達期被ばく影響研究プログラムリーダー。1985年東京大学理学部動物学科博士課程修了。新技術開発事業団(JST)水野バイオホロニクスプロジェクト、(都)老人総合研究所をへて、放射線医学総合研究所に勤務。放射線発がん機構や発達期の発がんリスク研究に従事。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)