物理学叢書 熱力学および統計物理入門〈上〉 (第2版)
内容説明
本書は、世界的に高い評価を得ている熱力学の代表的な教科書である。公理に基づく熱力学体系の構築は他に類をみないものであり、熱力学を学び必要とするものにとっては必携の書である。上巻では、まず巨視的な観測から自然に導かれる巨視変数が定義され、エントロピー増大の原理に基づいて平衡状態を定める条件が論じられる。示量変数と示強変数の関係がわかりやすく説明された後、熱機関の効率がどのようにして決められるのかが詳しく説明される。ついで、温度や圧力の示強変数を独立変数とした場合の平衡条件が明快に説明される。この時必要となるルジャンドル変換の説明は、論理的で大変わかりやすく類書には見られない特色となっている。
目次
第1部 古典熱力学の一般原理(熱力学の根本問題と要請;平衡の条件;有用な公式と例;可逆過程と最大仕事の定理;さまざまな定式化とルジャンドル変換 ほか)