新編 家畜比較解剖図説〈上巻〉
内容説明
本書刊行の理念は、家畜・家禽の体制をそれが属している哺乳類、鳥類またはもっと広くは脊椎動物という枠から浮き上がらせないという立場を通すことであり、それ故に、家畜や家禽の体制の相互の関連性や、野生動物とのつながりには、特に配慮を加えた。本書はまた、獣医学または畜産学を専攻とする学生や、職場で実地に働く若い研究者・技術者で家畜の体制の基礎知識を必要とする人達を目標にして書いてきた。従って系統解剖学の組立の習慣から、表現の仕方が分かりにくく、それでいて実際上そんなに必要でもなさそうな事項はできるだけ簡略にすませてきた。同時に、家畜の中でも動物種により、著しく構造上の差異を示す「消化器」ならびに「生殖器」の項は他の部分より詳しく説明した。また、最近の形態学の傾向として生体の機構と関連を持たせた「機能解剖学」の関心が高くなっている。この観点からも、本書は微細構造の記述を充実して配慮を払ってきた。
目次
骨格の部(骨の形態と構造;骨の微細構造;骨格 ほか)
筋の部(筋の形状と構造;皮筋と関節筋;頭部の筋 ほか)
消化器の部(体腔と漿膜;腹腔の区分と内蔵;口腔と口唇 ほか)
著者等紹介
加藤嘉太郎[カトウヨシタロウ]
元九州大学名誉教授、農学博士
山内昭二[ヤマウチショウジ]
大阪府立大学名誉教授、農学博士