内容説明
この10年の間に、ソフトウェア開発を行う方法は大きく変容しました。作業に依存関係が生じるモノリシックなアーキテクチャから、APIによるマイクロサービスアーキテクチャが主役となりつつあります。一度構築すれば終わりではなく、変化とスピード、生産性の向上に対応するため、APIの設計、構築、運用、変更に関するニーズはますます高まっています。本書は、モダンなAPI駆動型アーキテクチャについて解説する書籍です。既存のモノリシックアーキテクチャから、どのようにAPI駆動型のシステムへ発展させていくかを、カンファレンスシステムを例に、具体的なケーススタディを通してわかりやすく解説しています。REST APIの基礎から、最適な設計、構築、運用、バージョン管理、およびテスト方法まで、API設計と改善の全体像をしっかり学ぶことができます。また、APIゲートウェイ、サービスメッシュなどの技術を用いて、外部トラフィックと内部トラフィックの接続を効率的かつ安全に行う方法や、APIの脅威モデリング、セキュリティ対策、さらにはクラウドサービスへのスムーズな移行方法についても取り上げます。
目次
イントロダクション
第1部 APIの設計・構築・テスト(APIの設計・構築・仕様化;APIのテスト)
第2部 APIトラフィック管理(APIゲートウェイ:外部トラフィック管理;サービスメッシュ:サービス間トラフィック管理)
第3部 APIの運用とセキュリティ(APIの展開とリリース;セキュリティ運用:脅威モデリング;APIの認証と認可)
第4部 APIを利用した進化的アーキテクチャ(API駆動アーキテクチャへのアプリケーションの再設計;クラウド環境への移行;総括)
著者等紹介
ゴフ,ジェームズ[ゴフ,ジェームズ] [Gough,James]
Morgan StanleyのDistinguished Engineerで、APIアーキテクチャとAPIプログラムに従事している。Javaチャンピオンであり、London Java Communityを代表してJava Community Process Executive Committeeの委員を務め、OpenJDKにも貢献している。また、アーキテクチャや低レイヤーのJavaについての講演を行っている
ブライアント,ダニエル[ブライアント,ダニエル] [Bryant,Daniel]
Ambassador Labsのデベロッパーリレーションズ部門の責任者である。前職では研究者、開発者、アーキテクト、プラットフォームエンジニア、コンサルタント、CTOとして働いていた。彼の技術的専門領域は、DevOpsツール、クラウド/コンテナ・プラットフォーム、マイクロサービスの実装に重点を置いている。Javaチャンピオンであり、複数のオープンソースプロジェクトに貢献している。また、InfoQ、O’Reilly、The New Stackに寄稿し、KubeCon、QCon、Devoxxなどの国際会議で定期的に発表している
オーバーン,マシュー[オーバーン,マシュー] [Auburn,Matthew]
Morgan Stanleyでさまざまな金融システムに携わってきた。Morgan Stanleyで勤務する前は、さまざまなモバイルアプリケーションやWebアプリケーションを構築していた。修士号は主にセキュリティに重点を置いており、そのことがAPI構築のセキュリティ分野での仕事に生かされている
石川朝久[イシカワトモヒサ]
2009年、国際基督教大学卒業。2017年、九州大学大学院社会人博士課程修了。博士(工学)。2009年より、セキュリティ専門企業にて、侵入テスト、セキュリティ監査、インシデント対応などに従事。現在は、グローバル金融機関に所属し、セキュリティ戦略の企画立案、脅威インテリジェンス分析、インシデント対応、グループ会社支援などに従事している。SANSFIRE、DEF CON SE Village、LASCON、FIRSTCON23、セキュリティ・キャンプ全国大会(2023、2024)、Global Cybersecurity Camp 2024、SINCON2024などで登壇経験があり、情報処理技術者試験委員・情報処理安全確保支援士試験委員、総務省サイバーセキュリティエキスパートなども務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
モダンなAPI駆動型アーキテクチャの設計・構築・運用を学ぶ!
本書では、REST APIの基礎から、最適な構築、運用、バージョン管理、およびテスト方法までを1冊で学ぶことができます。また、APIゲートウェイ、サービスメッシュなどの技術を使用して、外部トラフィックと内部サービスへの接続を適切に行う方法や、APIの脅威モデリング、セキュリティ対策、さらにクラウドサービスに向けて進化させる方法についても解説。本書をひと通り読めば、API駆動型アーキテクチャのモダンな解釈の全体像が掴むことができます。