鬼の話〈下巻〉 (新装版)
内容説明
鬼話は死後の世界だけでなく、現世の身近な民俗・風習のなかに生きている。鬼は、自然と人類のあいだの神秘を仲介し、正義が邪悪に打ち勝つという庶民の期待に夢を与える。太古よりの豊かな創造力を伝承し、いまなお人口に膾炙して、語りつがれる雄大な“民衆叙事詩”。待望の完訳。
目次
鬼縁
兄弟と鬼
有名人と鬼
対聯と鬼
風物と鬼
風習と鬼
対をなす鬼
鬼と闘う
鬼を背負う
にせの鬼
そのほか
著者等紹介
文彦生[ブンゲンセイ]
本名は徐華龍。1948年生まれ。民俗学、文化人類学、神話学を専門とし、特に鬼学の権威。中国民俗学会常務理事、上海民俗学会副秘書長、江西省社会科学院客座教授。著編著多数
鈴木博[スズキヒロシ]
1940年生まれ。東京大学文学部卒。中国現代史、食文化を中心に幅広い文筆活動を展開。著書・訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
壮大な鬼話大全
「鬼」は中国の民間信仰が産みだした冥界の形象であり、人の霊魂をさす。閻魔大王のルーツ閻王から、色鬼、餓鬼、酒鬼、女鬼まで、太古からの人類の意識・原型が霊として露呈する。広大な中国全土の鬼話を網羅し、民俗文化の源泉を探る。