江戸幻想批判―「江戸の性愛」礼讃論を撃つ (改訂新版)
内容説明
前著『江戸幻想批判』で、江戸の性的自由、洗練された遊郭文化の実態を暴いて、インチキ「江戸ブーム」に強烈パンチを喰らわせた。しかし、いまなおそのブームは衰えない。ついに最後の鉄槌をくだすべく今回、聖なる遊女説、恋愛輸入品説にまで根底的批判を加えて、全面的に改訂増補したパワーアップ版をお贈りする。田中優子、川村湊、岸田秀の諸氏との対談・往復書簡も収録。
目次
序説 「江戸幻想」とは何か
第1部 「江戸幻想」の諸相
第2部 『江戸幻想批判』その後
近世とはどういう世界か―「江戸幻想」を批判する 対談・川村湊
江戸文化論を語る―対談・田中優子
「江戸の性愛」幻想を斬る―往復書簡・岸田秀
著者等紹介
小谷野敦[コヤノアツシ]
1962年、茨城県に生まれる。1987年、東京大学文学部(英文学)卒業。1997年、同大学院比較文学比較文化博士課程修了。学術博士(超域文化科学)。1990〜92年、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学に留学。1994年より大阪大学言語文化部講師・助教授、国際日本文化研究センター客員助教授などを経て、文筆業。著書に『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学藝賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)