内容説明
独習にも役立つ「読める」テキスト!「熱力学で結論できることとそうでないこと」を峻別しながら、重要な具体的問題に対して、熱力学から導かれる法則を示していく。本書では巨視的な系の微視的構成要素については何も言及せず、意識的に熱力学の枠内にとどまり、巨視的な系に普遍的に成立する法則と、そこから導かれる熱力学関数および熱力学関数の間に成立する恒等式などを学ぶ。
目次
第1章 熱力学第一法則
第2章 熱力学第二法則
第3章 自由エネルギー
第4章 相平衡
第5章 希薄系
第6章 熱力学第三法則
著者等紹介
ウィダム,ベンジャミン[ウィダム,ベンジャミン] [Widom,Benjamin]
1927年生まれ。1949年コロンビア大学卒業、1953年コーネル大学化学科博士課程修了。Ph.D.(コーネル大学)。ノースカロライナ大学博士研究員、コーネル大学化学科教授、ゴールドウィン・スミス冠教授を経て、現在、コーネル大学ゴールドウィン・スミス冠名誉教授。米国科学アカデミー会員。1994年オンサガー賞、1998年ボルツマン賞を受賞
甲賀研一郎[コウガケンイチロウ]
1968年生まれ。1991年大阪大学基礎工学部化学工学科卒業、1993年京都大学大学院工学研究科分子科学専攻(修士課程)修了、1996年同大大学院同研究科高分子化学専攻(博士課程)修了。博士(工学、京都大学)。現在、岡山大学異分野基礎科学研究所(理学部化学科兼任)教授。2001年〜2003年コーネル大学客員研究員(JSPS海外特別研究員)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
熱力学の多種多様な応用を学ぶことよりも、熱力学から結論できることとそうでないことを峻別しながら、重要な具体的問題に対して、熱力学から導かれる法則を示すことに重きを置いた一冊。
講義の予習や復習、あるいは独学にも役立つ「読める」テキスト。
また本書には数多くのユニークな問題が収められており、これらを通して、読者は熱力学の原理を会得し、具体的問題への理解を深めることができるようになるだろう。