ナラティブ・エクスポージャー・セラピー―人生史を語るトラウマ治療 (第2版)
内容説明
PTSDを抱える難民治療のために考案された短期療法である、ナラティヴ・エクスポージャー・セラピー(NET)の理論的背景や実践方法を紹介するマニュアルの第2版。第1版から改訂された重要な点として、治療対象を拡大したこと、また、複雑性PTSDに関係する記述が拡充されたことが挙げられる。NETは、短期間で十分な研修を受ければ実施可能なことから、わが国では児童福祉領域や医療領域で虐待、暴力、事故、自然災害などの被害やトラウマ的喪失を体験したひとたちへ適用されることが期待できる。
目次
第1部 序―被害者の声
第2部 理論的背景(トラウマ性ストレス;PTSDと記憶;感情体験の処理 ほか)
第3部 NETの治療方法(NETの基本的手続き;NETの各段階;治療過程で遭遇する難局―NETを深める)
補遺(説明と同意の書式;vivo戦争、拘禁、拷問体験のための出来事チェックリスト;不適切な養育および虐待への曝露歴尺度 ほか)
著者等紹介
森茂起[モリシゲユキ]
1955年神戸に生まれる。京都大学教育学部大学院博士課程修了。博士(教育学)。専門、臨床心理学、トラウマ学。現在、甲南大学文学部人間科学科教授。NET国際研修(コンスタンツ大学)修了
森年恵[モリトシエ]
甲南大学非常勤講師。1997年、ブリストル大学(University of Bristol,UK)、女性学修士。2002年、レディング大学(University of Reading,UK)、映画学修士。NET国際研修(コンスタンツ大学)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)