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現代日本の消費分析―ライフサイクル理論の現在地
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内容説明

家計行動を体系的に理解する。日本の家計はどのように消費を決定しているのか。本書では、消費税率引上げ、特別定額給付金の消費刺激効果、児童手当給付問題、老後の生活資金の不足問題など、わが国の消費にまつわる多様な現象を「ライフサイクル理論」を用いて一貫した視点から分析している。経済環境の変化がどのように家計行動を変えるのか、そのメカニズムの解明を試みる意欲作。



目次

第1部 消費の決定理論(消費のライフサイクル理論;所得の不確実性と消費;異時点間の消費の代替;利子率と日本の消費)
第2部 ライフサイクル理論の検証と拡張(ライフサイクル理論の検証;退職消費パズル;過剰反応と流動性制約;ライフサイクル理論のフロンティア)
第3部 現金給付の経済学(消費刺激の経済学;児童手当の効果)
第4部 家計収支の把握(公的統計における家計収支;新しい家計収支データ)
第5部 貯蓄の決定要因(ミクロとマクロの貯蓄率;人口動態と貯蓄)



著者等紹介

宇南山卓[ウナヤマタカシ]
京都大学経済研究所教授。1974年生まれ。97年、東京大学経済学部卒業。2004年、同大大学院経済学研究科博士課程修了。博士(経済学)。慶應義塾大学専任講師、京都大学講師、神戸大学准教授、一橋大学准教授、同教授を経て、2020年より現職。この間2013年〜15年、財務省財務総合政策研究所へ総括主任研究官として出向。キプロス大学、英ユニバーシティカレッジロンドン、米ボストンカレッジ、米コロンビア大学に客員研究員として滞在。財政制度等審議会、社会保障審議会、統計委員会などの臨時委員を歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

家計行動を体系的に理解する



日本の家計はどのように消費を決定しているのか。

本書では、消費税率引上げ、特別定額給付金の消費刺激効果、児童手当給付問題、老後の生活資金の不足問題など、わが国の消費にまつわる多様な現象を「ライフサイクル理論」を用いて一貫した視点から分析している。経済環境の変化がどのように家計行動を変えるのか、そのメカニズムの解明を試みる意欲作。



(1)「消費のライフサイクル理論」の今日的な意義と目的を、総合的に理解すること。

(2)ミクロデータを用いて、ライフサイクル理論の家計消費行動における実証分析をまとめること。

(3)日本の家計消費に関する課題や政策的介入の可能性、将来像についての知見をまとめること。

この3つが本書の大きな目的であり、著者は過去10 年以上に亘って、日本のデータを用いたライフサイクル理論の実証研究を重ねてきた。ライフサイクル理論の実証は、今日の応用計量経済学の中心テーマの一つであり、ミクロ計量分析の理解を深めるうえでも大いに役立つであろう注目の一書。