内容説明
コミュニケーションとは生来のセンスでするものではない。手術手技と同様に、なぜそうするのか明確な理由があり、誰もが身につけることのできる「スキル」である―。相手の理解力を確かめる、病状は2分以内にまとめる、医療者は会話の50%以上話してはいけない、質問にはワンワード、ワンセンテンスで答える…。ACPにおいて、コミュニケーションにおいて、「何をすべきで、何をすべきでないのか」を明快に解説。SNSでも日々発信する著者のプロフェッショナリズムを体系的にまとめた待望の書!
目次
1 ACPはなぜ必要か?―ACPが必要になる場面での会話から考える(病状の説明;治療ゴールの設定;治療オプションの相談)
2 ACPについて(ACPについて;ACPの定義 ほか)
3 実際にACPについてどう話すか?(ACPを妨げるハードル どうやって会話を切り出すか?;イケてないACPの例 ほか)
4 こんなときどうするか?(「私は死ぬんですか?」;「本人には言わないで」 ほか)
5 コミュニケーションのコツ(「残念」はbad word;副詞を強調する ほか)
著者等紹介
中川俊一[ナカガワシュンイチ]
コロンビア大学内科准教授、成人緩和ケア入院部門ディレクター。1997年北海道大学医学部卒業。耳鼻咽喉科、一般外科の研修を経て2005年に渡米。その後、肝臓移植、一般内科、老年医学、緩和医療の研修を経て、2013年よりコロンビア大学内科、2017年より成人緩和ケア入院部門ディレクター、2021年より現職。緩和医療一般、特に心不全、補助人工心臓における緩和ケアに関して、またベッドサイドやICUでの家族ミーティングにおけるコミュニケーションに関して、米国の医学生や研修医を指導している。2020年からは日本人医療者向けのコミュニケーションプログラム「かんわとーく」設立メンバーの一人として、教育に従事している。米国内科専門医、米国老年内科専門医、米国緩和ケア専門医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)