泥の菩薩―仏教NGOの開拓者、有馬実成 (増補新版)
内容説明
日本を代表するNGO「公益社団法人シャンティ国際ボランティア会」の創設者、有馬実成―。若いころから民衆と共に歩む宗教家を志し、差別や貧困に向き合い、つねに弱き人々の味方となった人である。地域に根ざした文化活動、在日韓国・朝鮮人の遺骨反還運動に始まり、1980年からはインドシナ難民支援、アジアの教育・文化支援に取り組んだ。その道のりは“けものみち”を切り拓く日本NGOの開拓者の姿に他ならなかった。鎌倉時代の叡尊や忍性の影響を受け、教団仏教の枠を超えた新しい仏教のかたちを示した僧侶、有馬実成の生涯を描く。
目次
序章 けものみちを歩いた人
第1章 発露―生い立ち
第2章 起動―民衆と共に歩む宗教者として
第3章 飛翔―国際NGOへの挑戦
第4章 菩薩―有馬の仏教観
第5章 天災―阪神・淡路大震災に学んだこと
第6章 寂静―シャンティにかけた願い
著者等紹介
大菅俊幸[オオスガトシユキ]
1950年、宮城県生まれ。駒澤大学大学院修士課程仏教学専攻修了。高校教員などを経て、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会スタッフへ。現在、同会専門アドバイザー。曹洞宗総合研究センター講師。有馬実成に共鳴し、仏教精神に根ざした社会貢献活動(仏教ボランティア)を探究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)