日本国号と天皇号の誕生と展開―再論『漢倭奴国王から日本国天皇へ』
内容説明
前書に改稿を試み、新たな試論を提示する―古代から近代に至る日中関係の歴史を、新たに「観念的倭」「実体的倭」という概念を用いてその展開を跡付け、前書では触れられなかった8世紀以降の「日本」「天皇」のその後も追う。さらには漢字表記・和音呼称の議論も取り上げ、両国の思惑が交錯する交渉の歴史に多角的考察を試みる。
目次
第1章 第一期 倭奴国王の時代(倭国の認識;漢倭奴国王;親魏倭王卑弥呼 ほか)
第2章 第二期 新たな交渉の時代へ―遣隋使から遣唐使へ(遣隋使;国号日本の成立;天皇号の成立)
第3章 第三期 その後の日本と中国(七〇二年以降の中国の対応;和音呼称と漢字表記のあいだで;その後の展開―ニホン・テンノウへ)
著者等紹介
冨谷至[トミヤイタル]
1952年大阪府生まれ。京都大学文学部史学科東洋史学専攻卒業。文学博士。京都大学名誉教授。龍谷大学客員教授。スウェーデン王立アカデミー会員。専門は中国法制史、簡牘学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)