内容説明
近年、医療やバイオテクノロジーからコンピュータサイエンスおよびロボット工学までも含む広い領域で、脳・神経科学への関心が高まっている。しかし、その対象とする範囲は広く多様であるため、要点をおさえて学ぶことが重要となる。本書は、脳の働きを学ぶうえで最も基礎となるニューロンの電気生理学からはじまり、シグナル伝達、神経系の発生、高次機能の一部をコンパクトに記述した。さらに、これらを踏まえて意識やクオリアを理解しようと試みている。
目次
1 ニューロンの性質と機能
2 シナプス情報伝達と神経回路網
3 ニューロン内のシグナル伝達とシナプス伝達の修飾
4 脊椎動物神経系の発生
5 神経の性質
6 ニューロンから高次機能へ
著者等紹介
小島比呂志[コジマヒロシ]
1984年京都大学大学院医学研究科博士課程修了。2005年〜玉川大学工学部および脳科学研究所教授。専門、神経科学、京都大学医学博士
大谷悟[オオタニサトル]
1989年オタゴ大学大学院博士課程修了。2012年〜了徳寺大学医学教育センター教授。専門、神経生理学、認知神経科学。オタゴ大学Ph.D.(Psychology and Neuroscience)
熊本栄一[クマモトエイイチ]
1980年九州大学大学院理学研究科博士課程修了。2001年〜佐賀大学医学部(佐賀医科大学)医学科教授。専門、神経生理学。九州大学理学博士
仲村春和[ナカムラハルカズ]
1971年京都大学理学部卒業。1994年〜2013年東北大学加齢医学研究所および生命科学研究科教授。専門、神経発生学。広島大学医学博士、東北大学名誉教授
藤田亜美[フジタアミ]
2000年九州大学大学院理学研究科博士後期課程修了。2009年〜佐賀大学医学部医学科准教授。専門、神経生理学。九州大学理学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)