ドゥルーズの自然哲学―断絶と変遷
内容説明
ドゥルーズ哲学には、ある断絶点が存在する。その理論的変遷が、脱人間主義から非人間主義へと転回するひとつの自然哲学の生成として体系的に描かれる。「器官なき身体」「超越論的経験論」とは何を意味するのか?1950年代講義、1960年代にガタリとともに遂行された精神分析批判、マルクス、カント、ベルクソン解釈の精緻な読解を通じて、ドゥルーズ独自の哲学的創造の論理と行程を明らかにする気鋭の探究。
目次
第1部 ドゥルーズ哲学における断絶としての自然概念(問題の所在―「器官なき身体」という断絶;断絶としての自然概念)
第2部 脱人間主義から非人間主義へ(超越論的経験論とは何か(1)―ドゥルーズによるカント哲学読解
超越論的経験論とは何か(2)―カント批判としてのベルクソン的直観)
第3部 ドゥルーズの自然哲学(前期ドゥルーズ哲学における自然の問題―『意味の論理学』におけるエピクロス派解釈について;自然の感性論としてのドゥルーズ哲学)
著者等紹介
小林卓也[コバヤシタクヤ]
1981年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間科学)。現在、大阪大学人間科学研究科助教(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
ドゥルーズ哲学には、ある断絶点が存在する。その理論的変遷が、脱人間主義から非人間主義へと転回するひとつの自然哲学の生成として体系的に描かれる。「器官なき身体」「超越論的経験論」とは何を意味するのか? 1950年代講義、1960年代にガタリとともに遂行された精神分析批判、マルクス、カント、ベルクソン解釈の精緻な読解を通じて、ドゥルーズ独自の哲学的創造の論理と行程を明らかにする気鋭の探究。