ベスト新書 「ハイテク」な歴史建築
内容説明
大型クレーンのない時代、高さ四八メートルもあったとされる出雲大社本殿は、どのようにして建てられたのか?東寺の五重塔は、なぜ焼けることはあっても倒れることはないのか?私たちが観光先などで何気なく目にする建造物には、知られざる先人たちの知恵と技術が注ぎ込まれていた―。日本が誇る歴史的名建築を著者自身が取材。理系学者ならではの知見と視点で、その構造の巧みさ、自然に対する強さ、そして美しさの秘密に迫る一冊。
目次
第1章 日本の歴史的木造建築の特徴
第2章 巨木文化の縄文時代・弥生時代
第3章 仏教伝来の飛鳥時代
第4章 仏教興隆の奈良時代
第5章 宮廷文化の平安時代
第6章 禅宗影響下の鎌倉・室町時代
第7章 創意工夫の江戸時代
著者等紹介
志村史夫[シムラフミオ]
1948年東京・駒込生まれ。名古屋工業大学大学院修士課程修了(無機材料工学)、名古屋大学工学博士(応用物理)。日本電気中央研究所、モンサント・セントルイス研究所、ノースカロライナ州立大学を経て、現在、静岡理工科大学教授、ノースカロライナ州立大学併任教授、応用物理学会フェロー、日本文藝家協会会員。日本とアメリカで長らく半導体結晶などの研究に従事したが、現在は古代文明、自然哲学、基礎物理学、生物機能などに興味を拡げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
RC造りの現代建築の寿命は数十年。一方、日本古代の木造建築の寿命は数百年にのぼる。なぜ日本の歴史的建造物は優れているのか?著者自ら撮影した写真や貴重な図版、イラストの図説などを多用しながら、理系ならではの着眼点で考察。