内容説明
少女漫画の金字塔『ベルサイユのばら』。男装の麗人オスカルやフランス王妃マリー・アントワネットなど、フランス革命期という激動の時代を生きた人々の一生を壮大なスケールで描いた同作は、通称「ベルばら」として長らく多くのファンに愛されている。ベルばらは、もちろん歴史の教科書などではなく、史実をもとにしたフィクション作品である。しかし、その時代を生きた人間の実像がありありと描かれている同作は、教科書からは読み取れない歴史の重要な一面を、私たちに見せてくれる。本書では、そんなベルばらを通してこそ見ることのできるフランス革命史を、丁寧にひも解いていく。
目次
第1章 革命前夜のフランス(男装の麗人オスカル;「絶対王政」の国;人間・ルイ16世の実像 ほか)
第2章 フランス革命勃発(革命前にあらわれた自由思想;第三身分の政治家ネッケルの不当人事;高等法院と王室の関係性 ほか)
第3章 王政の廃止、新しい時代へ(ヴァレンヌ逃亡事件;フランス革命を受けた海外の動き;革命が生んだ国旗と国歌 ほか)
著者等紹介
池田理代子[イケダリヨコ]
劇画家・声楽家。大学在学中より劇画を描き始め、1972年に連載を開始した『ベルサイユのばら』は社会現象ともいえる大ヒットとなり、今もなお国際的な人気を博する。『オルフェウスの窓』で日本漫画家協会優秀賞受賞。代表作は他に『栄光のナポレオンエロイカ』、『女帝エカテリーナ』、『ベルばらKids』など。2009年、日本においてフランスの歴史や文化を広めた功績に対し、フランス政府よりレジオン・ドヌール勲章を贈られた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
権力者の責任とは?権利を勝ち取った市民の罪とは?不朽の名作漫画『ベルサイユのばら』の物語から解き明かすフランス革命の歴史!