内容説明
日本の刑事司法はどう変わるのか?2016年の刑事訴訟法等の改正で、えん罪を防ぐことはできるのか。改正の内容と功罪をわかりやすく検証し、改革の原点に立ち戻って、“真の”新しい刑事司法の姿を問う。
目次
1 総論―これからの刑事司法はどう変わるか
2 被疑者・被告人の権利の拡大?―改正内容の検証・1(刑事訴訟法学から見る可視化の意義と課題―取調べの可視化・1;可視化は弁護をどう変えるか―取調べの可視化・2;被疑者国選弁護人制度の拡大と証拠リスト交付制度の導入―弁護活動の充実に向けて・1;証拠の一覧表交付制度の導入と弁護活動―弁護活動の充実に向けて・2)
3 新たな捜査手法の導入―改正内容の検証・2(司法取引の導入と日本社会―新たなえん罪は防げるか;盗聴の拡大の位置づけ―秘密国家、軍事国家への道を支える道具・共謀罪と盗聴)
4 残された課題―改革の原点に立ち戻る(被疑者の身体拘束制度―残された改革課題;改革の原点に立ち戻る―今後の刑事司法改革に向けて)
著者等紹介
村井敏邦[ムライトシクニ]
一橋大学名誉教授、龍谷大学名誉教授、弁護士
海渡雄一[カイドユウイチ]
弁護士、日弁連共謀罪対策本部副本部長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
法改正によって日本の刑事司法はどう変わるのか。その内容と功罪を明らかにし、改革の原点から?真の″新しい刑事司法を問う。
I. 総論──これからの刑事司法はどう変わるか
1 これからの刑事司法はどう変わるか……村井敏邦
II. 被疑者・被告人の権利の拡大?──改正内容の検証〈1〉
2 刑事訴訟法学から見る可視化の意義と課題……渕野貴生
3 可視化は弁護をどう変えるか……小池振一郎
〔コラム〕冤罪被害者は可視化をどう見るか……桜井昌司
4 被疑者国選弁護人制度の拡大と証拠リスト交付制度の導入……葛野尋之
5 証拠リスト開示制度の導入と弁護活動……山本了宣
III. 新たな捜査手法の導入──改正内容の検証〈2〉
6 司法取引の導入と日本社会……岩田研二郎
〔コラム〕司法取引の課題……笹倉香奈
〔コラム〕新たなえん罪を生む司法取引・証人保護題……海渡雄一
7 盗聴の拡大の位置づけ……村井敏邦
〔コラム〕警察の権限強化に歯止めはあるか……原田宏二
IV. 残された課題──改革の原点に立ち戻る
8 被疑者の身体拘束制度……葛野尋之
9 改革の原点に立ち戻る……海渡雄一
村井敏邦[ムライ トシクニ]
一橋大学名誉教授・弁護士
海渡雄一[カイド ユウイチ]
弁護士