心理学からひも解く認知症の症候学
内容説明
本書の構成は、まず臨床現場で私たちが遭遇する代表的な経験事例を挙げ、不可解な言動や行動あるいは認知症でみられる症状がなぜ生じているのかを理解するために必要な心理学用語の解説を行っています。そして、その心理学用語を用いながら臨床現場でみられる不可解な言動や行動あるいは認知症でみられる症候の発現機序や心理機制の解説を行っています。最後にこれらの出現で困っているあるいは戸惑っている家族への対応や指導内容について簡潔に述べる構成になっています。
目次
認知症でみられるもの忘れ(記憶障害)はなぜ生じるのか
自分の経験した出来事や知識を忘れてしまうのはなぜか
同じ話を何回もするあるいは何回も聞いてくるのはなぜか
ちょっと前のことを覚えていないのはなぜか
患者が子育てをしていた時期(30年前)の話をいつもするが、どうしてなのか
記憶障害が高度に進展しているのに日常生活に大きな支障がないのはなぜか
明日の予定をいっておいたのに忘れてしまい別のことをしている、どうしていわれたことを実行できないのか
時間で決まっていることや頼んでおいたことを忘れてしまうので困っています
自分の生活歴を語るとき、事実と異なる話をしばしばするのはなぜか
日常生活のなかで事実誤認の話をしばしばするのはなぜか〔ほか〕
著者等紹介
川畑信也[カワバタノブヤ]
八千代病院神経内科部長。愛知県認知症疾患医療センター長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)