内容説明
生体触媒といわれる酵素の働きのしくみをやさしく解説したもの。本書を読めば、ライフサイエンスの最も基本を構成しているものが酵素であるということが、そして、バイオテクノロジーを進める最も有力な攻め道具が酵素であるということを理解できる。
目次
第1編 酵素とはなんだろう(酵素の発見;酵素を構成するもの;酵素の構造 ほか)
第2編 ライフサイエンスと酵素(遺伝子操作と酵素;受精と酵素;植物の発芽と酵素 ほか)
第3編 バイオテクノロジーと酵素(酒造りからバイオテクノロジーへ;バイオマス関連酵素;環境浄化と酵素―生物の適応と酵素の進化 ほか)
著者等紹介
一島英治[イチシマエイジ]
1934年生れ。1957年東京農工大学農学部農芸化学科卒業。野田醤油(現キッコーマン)株式会社入社後、財団法人野田産業科学研究所勤務、キッコーマン中央研究所研究主任。1969年東京農工大学農学部助教授。1975年同大学農学部農芸化学科教授。1987年東北大学農学部教授(農産利用学講座、酵素化学講座担当)。1997年東北大学名誉教授、東京農工大学名誉教授、創価大学工学部教授。現在に至る。この間、茨城大学、新潟大学、鹿児島大学各大学院農学研究科講師。1967年東京大学農学博士。1966年内閣総理大臣発明賞、1969年日本農芸化学会技術賞、1972年日本生化学会奨励賞、1997年日本農芸化学会功績賞各受賞。主な著書に『Handbook of Proteolytic Enzymes』(Academic Press、共著、1998)、『酵素の化学』(朝倉書店、1995)、『酵素は生きている―産業酵素へのいざない―』(裳華房、1995)、『新しい酵素研究法』(東京化学同人、編著、1995)、『万葉集にみる食の文化―五穀・菜・塩―』(裳華房、1993)、『万葉集にみる酒の文化―酒・鳥獣・魚介―』(裳華房、1993)、『プロテアーゼと生体機能』(東京化学同人、共著、1993)、『発酵食品への招待―食文明から新展開まで―』(裳華房、1989)、『プロテアーゼと生命現象』(丸善、1987)、『プロテアーゼ』(学会出版センター、編著、1983)、『食品工業と酵素』(朝倉書店、編著、1983)、『酵素ハンドブック』(朝倉書店、編著、1982)、『酵素―バイオテクノロジーへの指針―』(朝倉書店、共著、1985)、『酵素研究法』(東京化学同人、共著、1975)、『複合糖質研究法』(東京化学同人、共著、1985)、『食品衛生』(朝倉書店、共著、1979)、『応用微生物』(実教出版、共著、1984)、『Methods in Enzymology,Vol.19』(Academic Press、共著、1970)、『微生物の酵素』(東京大学出版会、共著、1967)