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思いやる心は傷つきやすい―パンデミックの中の感情労働
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内容説明

新型コロナウイルスが蔓延する状況下で、医療従事者の人々はどのような体験をしているのか。感情労働やトラウマの観点を取り入れながら、この危機とこれからの時代をしなやかに生き延びていくためのヒントを平易な言葉で語り伝える。コロナ禍の医療現場で働く人のメンタルヘルスは、いかにして守れるか?



目次

1 COVID‐19とたたかう現場
2 看護師たちが働き続ける理由
3 医療者を突き動かす共感ストレス
4 トラウマ体験とはどういうものか
5 トラウマと社会
6 子どもの逆境体験とその影響
7 トラウマを生き抜くには



著者等紹介

武井麻子[タケイアサコ]
1976年、東京大学医学系研究科修士課程2年のときから12年間、治療共同体をめざす千葉の民間精神科病院である海上寮療養所に看護師およびソーシャルワーカーとして勤務。その間、英国ケンブリッジのフルボーン病院にて半年間研修。1988年千葉県立衛生短期大学を経て、1990年日本赤十字看護大学に。以来、25年にわたり看護教育に携わる。その後はOffice‐Asakoを立ち上げ、援助職向けに個人とグループのコンサルテーションを行うかたわら、東京都立大学特任教授を兼任した。日本赤十字看護大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

新型コロナウイルスが蔓延する状況下で、医療現場で働く看護師をはじめとして様々な対人援助に携わる人々は、どのような体験をしているのか。長引く自粛生活の中で将来が見通せない不安が社会に様々な分断をひき起こしているなかで、この危機を生き延び、よりよく生きていくためにはどうすればよいか。
本書では、精神科看護とメンタルヘルスの専門家で、長年看護教育に携わってきた著者が、コロナ禍の医療現場を取り巻く状況を概観し、「感情労働」の観点を取り入れながら、看護師という職業の実態や、トラウマの意味とその影響、しなやかに回復していく力「レジリエンス」まで、平易な言葉で語り伝える。医療の現場で働く人々はもちろん、すべての人にとって、これからの時代を生き抜くヒントが得られる一冊。装画挿絵:安藤智