中世釈教歌の研究―寂然・西行・慈円
内容説明
和歌は長い伝統の中でいつしか仏教と結びつき、仏教文化の一つとしても意義づけられ存在し続けた。なぜ仏教の教義や言葉と和歌はここまで接近し、同等と見なされるようになったのか。平安末期から鎌倉初頭、寂然・西行・慈円が生きた時代の釈教歌から考える。
目次
中世初期の和歌と仏教―その研究史
第1部 寂然(寂然『法門百首』の形成と受容;寂然『法門百首』と天台思想―浄土を観る;恋と仏道―寂然『法門百首』恋部を中心に)
第2部 西行(『聞書集』「法華経二十八品歌」の詠法をめぐって;西行「あみ」の歌をめぐって;西行と海浜の人々)
第3部 慈円(慈円『法華要文百首』と法華法;慈円『法華要文百首』と後鳥羽院;慈円「金剛界五部」の歌をめぐって)
宗教テクストとしての和歌
著者等紹介
山本章博[ヤマモトアキヒロ]
1974年神奈川県生。1996年上智大学文学部国文学科卒業。2001年上智大学大学院文学研究科国文学専攻博士後期課程単位取得退学。2001年学習院高等科教諭。現在、大正大学文学部准教授。博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)