内容説明
Kubernetesは、Dockerなどを使ってコンテナ化されたアプリケーションのデプロイ、設定、管理を自動的に行うオープンソースソフトウェアです。本書は、これからKubernetesに触れる方や、本番環境での利用を検討している方が、最短でKubernetes上でアプリケーションを本番運用できるようになることを目指して書かれた書籍です。アプリケーションをKubernetes上で動作させ、本番環境で運用するために必要な変更を徐々に行っていくという構成で解説を進めます。単にKubernetesの機能を知ることができるだけでなく、利用方法もイメージしやすくなっています。
目次
第1章 Hello Kubernetes world!コンテナオーケストレーションとKubernetes
第2章 Kubernetesを構築する
第3章 Kubernetes上にアプリケーションをデプロイする
第4章 アプリケーションをデバッグする
第5章 アプリケーションを更新する
第6章 アプリケーションの安定性をあげる
第7章 アプリケーションのセキュリティを強化する
第8章 アプリケーションを運用する
付録 Podのセキュリティを高める管理者向けの機能
著者等紹介
須田一輝[スダカズキ]
2009年にヤフー株式会社に入社。2014年に同僚との会話の中で初めてKubernetesを知る。2015年からゼットラボ株式会社に出向し、Kubernetesを中心としたインフラ基盤の研究開発・技術支援に従事。その他、OSS開発や登壇、Kubernetes Meetup Tokyoなどのミートアップ主催、Kubernetes GitHub Orgメンバーとしての貢献も行う
稲津和磨[イナズカズマ]
2010年にヤフー株式会社に入社。さまざまなWebサービスのバックエンド、フロントエンドの開発に従事。2015年からゼットラボ株式会社の初期メンバーとして出向し、Yahoo!JAPANの次世代インフラ基盤の構築に携わる
五十嵐綾[イガラシアヤ]
OpenStackをベースとしたIaaS/PaaSのクラウドサービス基盤を5年ほど開発したのち、2017年よりゼットラボ株式会社でヤフー社向けのKubernetes管理基盤の研究開発を担当。ほかにも、Kubernetes周辺のOSSの開発やコミュニティの運営、登壇などをしつつ、日本での仲間集めを目論む
坂下幸徳[サカシタユキノリ]
2003年に株式会社日立製作所システム開発研究所に入社。主任研究員として運用管理・クラウド技術の研究開発に従事。2014年に米国シリコンバレーのHitachi America Ltd,R&D/IT Platform Systems Labのラボ長に就任、同国で2017年まで活動。2018年よりゼットラボ株式会社に移り、Kubernetesを中心とした運用管理・クラウド技術の研究開発に従事。また、2012年よりストレージの業界団体SNIA(Storage Networking Industry Association)でも活動。2013年〜2017年の間、SNIA本部@米国コロラドのTechnical Working Groupを取りまとめるTechnical Councilに日本人初で就任し、ISO/ANSIの標準化にも貢献。2018年現在はSNIA日本支部技術委員会副委員長としても活動中。博士(情報科学)、情報処理学会会員
吉田拓弘[ヨシダタクヒロ]
2009年にヤフー株式会社に入社。決済システムや内製モニタリングプラットフォームの開発に従事。その後、ランニングの趣味が高じてマラソン関連の事業会社にてAndroidアプリの開発やサーバーレスアーキテクチャを活用したモバイルバックエンドの開発を行う。2017年よりゼットラボ株式会社にてKubernetes管理基盤の開発や導入支援を担当
河宜成[コウタカナリ]
2008年にヤフー株式会社に入社。さまざまなプロジェクトにおいてWebサービス開発、Androidアプリ開発を経て、開発部長に就任
久住貴史[クスミタカシ]
2007年にヤフー株式会社に入社。決済システムや認証技術の研究開発に従事。2015年からゼットラボ株式会社の初期メンバーとして参加し、Kubernetesをベースとしたインフラ基盤の研究開発・導入支援を担当する
村田俊哉[ムラタシュンヤ]
2010年にヤフー株式会社に入社。2014年からKubernetesを触り始め、Kubernetesを利用したPaaSの開発や構成管理基盤の整備業務に従事。2015年からゼットラボ株式会社の初期メンバーとして参加し、Kubernetesクラスタを管理するシステムの開発やKubernetesの導入支援を担当する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
Dockerの登場以降、アプリケーションはコンテナイメージとして管理・実行できるようになりました。コンテナイメージには、アプリケーションの実行に必要な言語ランタイムやライブラリなどがすべて含まれているため、どんな環境でも同じアプリケーションを同じように実行できます。このコンテナの利点を活かして、アプリケーションのデプロイ・設定・管理を自動的に行うためのソフトウェアが「Kubernetes(クーバネティス)」です。本書は、コンテナイメージの作成・デプロイ・運用という一連の流れに沿って、アプリケーション(コンテナ)を本番運用で使える状態(プロダクションレディ)にまで持っていく方法を解説します。具体的には、アプリケーションの開発や運用に携わる人向けに、Kubernetesクラスタ上で、アプリケーション(コンテナ)のデプロイ、更新、安定性の向上、セキュリティの強化、ロギング、モニタリングなどを行う方法を扱います(Kubernetesクラスタそのものの構築や運用については扱っていないため、ご注意ください)。