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不正を見抜く監査力―リアルケースで身につける
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内容説明

不正会計、粉飾決算を見抜くためには、監査人としての高度な懐疑心とスキルが必須。そのために必要なのは、座学で得られる知識だけでなく、実務に即した経験です。しかし、虚偽表示、粉飾決算は経験しようと思ってできるものではありません。そこで、実際に起こり得るケースを想定した11のケーススタディを用意しました。自分が当事者になったつもりで、課題を考え、解決の道を探ってみてください。



目次

1 数字は語る―老舗建設会社アネモネ社のケース
2 見えないものを「みる」―中堅システム開発会社ゼラニウム社のケース
3 預かり売上―精密部品メーカー ローズマリー社のケース
4 海外子会社の粉飾―情報通信・事務機器製造・販売会社ミモザ社のケース
5 のれんの減損―精密機器等の製造・販売会社マグノリア社のケース
6 監査上の重要性―精密機器等の製造・販売カトレア社のケース
7 架空のシステム開発―SIサービスを軸とするIT系ポピー社のケース
8 架空売上と残高確認手続―新興企業ライラック社のケース
9 経営者にだまされる―中堅IT企業アイリス社のケース
10 同調圧力―通信・精密関連の老舗ルピナス社のケース
11 監査制度の軽視―伸び悩む設備関連メーカー サルビア社のケース



著者等紹介

浜田康[ハマダヤスシ]
公認会計士。1952年東京生まれ。77年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。79年公認会計士登録。中央青山監査法人、あずさ監査法人代表社員、青山学院大学会計プロフェッション研究科特任教授を経て、2016年〜2022年まで証券取引等監視委員会委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

      監査に正解はない!
 ひたすら推理し、確かめることで見える現実。
    監査人と会社とのやりとりから
   座学では学べない本質を理解できる、
  著者にしか書けないケーススタディ集。

≪いまや監査人のレベルアップは必須≫
 KAMが導入され、内部統制報告・監査制度の見直しも進む。監査事務により高度なレベルが求められるなか、個々の監査人にもしっかりとした職業的懐疑心とスキルが必要となる。そのためには座学も大事だが、豊富な、質の高い実務経験は不可欠だ。しかしそうした経験は簡単に得られるものではなく、そもそも粉飾決算に遭遇するなどきわめて稀であり、かつ、誰も望んではいない。

≪リアリティのあるケーススタディで磨く実践力≫
 そこで有効になるのがケーススタディである。現実を踏まえ、よく吟味されたものであれば、身をもって経験するに等しい状況が生まれる。
 本書は、経験豊富で多数の関連著作のある著者が、実践力を磨けるよう、誰もが遭遇しうる象徴的ケースを架空ストーリーに仕立て解説するもの。本書の特徴は大きく4つ。
 (1)監査人が悩み、誤りを犯しそうな臨場感に溢れる。
 (2)様々な角度から考えられる深みのある課題を抽出。
 (3)結論が見えているものではなく、分析、推理しながら考えることでより実践的な理解が深まる。
 (4)最適解を求めるのではなく、局面ごとにより確実な道を探ることで、監査人としての判断力が磨ける。
 著者の英知をすべて盛り込んだ、関係者に必携の一冊である。