目次
第1章 多大な影響をもたらす異常気象・極端気象
第2章 地球温暖化の実態
第3章 地球温暖化など気候変化の諸影響
第4章 大気・海洋相互作用からさぐる気候システム変動
第5章 極域・雪氷圏からみた気候システム変動
第6章 自然要因からさぐるグローバル気候システム変動
第7章 歴史時代における気候環境変動
第8章 数百〜数千年スケールの気候環境変遷
第9章 自然エネルギーの利活用
著者等紹介
山川修治[ヤマカワシュウジ]
1953年東京都に生まれる。1977年東京教育大学理学部地学科地理学専攻卒業。1983年東京都立大学大学院理学研究科博士課程修了。日本大学文理学部教授。理学博士
常盤勝美[トキワカツミ]
1972年神奈川県に生まれる。1997年筑波大学大学院地球科学研究科博士課程中退。株式会社ライフビジネスウェザービジネス気象研究所所長。修士(理学)
渡来靖[ワタライヤスシ]
1975年千葉県に生まれる。2004年筑波大学大学院地球科学研究科博士課程単位取得退学。立正大学地球環境科学部准教授。博士(理学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
気候変動による自然環境や社会活動への影響やその利用について幅広い話題を読切り形式で解説。〔内容〕気象気候災害/減災のためのリスク管理/地球温暖化/IPCC報告書/生物・植物への影響/農業・水資源への影響/健康・疾病への影響/交通・観光への影響/大気・海洋相互作用からさぐる気候変動/極域・雪氷圏からみた気候変動/太陽活動・宇宙規模の運動からさぐる気候変動/世界の気候区分/気候環境の時代変遷/古気候・古環境変遷/自然エネルギーの利活用/環境教育
編集部から
◎地域スケールからグローバルスケールまで,歴史時代・地質時代から現代まで,気候変動のすべてがわかる
○身近な気象現象から気候環境の変遷,自然エネルギー利用など,幅広い話題を読み切り形式で解説(カラ―口絵32頁)
○巻末には気候変動・気候災害に関する年表を掲載。具体的な事例の確認や時代ごとの比較が可能に
(西暦600年以降の全データについては近日中に当ページにアップロード予定です)
○英文の理解・執筆にも役立てられるよう、項目タイトルや多くの語句に英語を併記
○読者対象
・地球科学・気象学・地理学を専攻する学部生・院生,大学・研究機関の研究者.
・全国の地球科学・地理学の大学や研究機関。公共図書館。
●カバーの写真について
表紙: 気象衛星ひまわり8号の赤外線画像
(2017年10月21日21JST)
10月16日にマリアナ近海で発生した台風1721号は,ゆっくり北上し,21日には中心示度925hPaに急発達し,超大型で非常に強い勢力となった.目のくっきりとした状態から強さが判断できる.日本南岸から東方に10000kmあまりも伸びる秋雨前線との相互作用もあり,日本列島に風水害をもたらした.台風は四季折々の諸現象のなかでも,日本の気候に最も大きな影響を及ぼす存在といえる.
【出典】高知大学Web情報(http://weather.is.kochiu.ac.jp/)
裏表紙:スイス南東部のモルテラッチ氷河
(2014年8月21日,山川修治撮影)
モルテラッチ氷河はモルテラッチ駅から往復2時間ほどのハイキングによって,氷河が年代とともに変化していく状況を観察できる.小氷期末頃,氷河の先端は同駅近くまで伸びていたが,その後,後退している.氷河は,測量記録の残されている1878年以降1998年までの120年間に1945m短縮した(平均後退速度:16.2m/年)*.右端の標識は1970年当時の氷河先端の位置を示す.
【文献】 *MaischM.BurgaC.A. and FitzeP.(1999): Lebendiges Gletschervorfeld ― Gletscherlehrpfad Morteratsch. Engadin Press AG Samedan 138p.
執筆者一覧
【編者】
山川 修治
日本大学文理学部教授
気候影響・利用研究会・会長
常盤 勝美
(株) ライフビジネスウェザービジネス気象研究所所長
気候影響・利用研究会・幹事
渡来 靖
立正大学地球環境科学部准教授
気候影響・利用研究会・幹事
【編集協力】
田上 善夫 富山大学名誉教授
林 陽生 筑波大学大学院生命環境科学研究科教授,NPO法人シティ・ウォッチ・スクエア理事長
遠藤 邦彦 日本大学名誉教授
*本書は気候影響・利用研究会での議論が元になって企画されました。
【執 筆】(五十音順)
安仁屋政武 筑波大学名誉教授
伊藤 孝士 国立天文台天文データセンター
伊藤 忠 気象予報士会東海支部
井上 誠 秋田県立大学生物資源科学部
岩坂 泰信 名古屋大学名誉教授
武 靖 鳥取大学乾燥地研究センター
江口 誠一 日本大学文理学部
榎本 浩之 国立極地研究所 国際北極環境研究センター
遠藤 邦彦 日本大学名誉教授
大西 健二 日本気象協会環境・エネルギー事業部
大村 纂 スイス国立工科大学名誉教授
甲斐 憲次 名古屋大学大学院環境学研究科
加賀美雅弘 東京学芸大学地理学分野
川崎 健 東北大学名誉教授
川村 隆一 九州大学大学院理学研究院,富山大学名誉教授
菅野 洋光 農研機構 農業環境変動研究センター
鬼頭 昭雄 気象業務支援センター地球環境・気候研究推進室
清永 丈太 東京都建設局
日下 博幸 筑波大学計算科学センター
串田 圭司 日本大学生物資源科学部
久保田尚之 北海道大学大学院理学研究院
呉羽 正昭 筑波大学生命環境系
黒田 友二 気象庁気象研究所
小森 次郎 帝京平成大学環境情報学研究科
財城真寿美 成蹊大学経済学部
境田 清隆 東北大学名誉教授
坂下 渉 筑波大学生命環境系
佐藤 典人 法政大学名誉教授
篠田 雅人 名古屋大学大学院環境学研究科
島田 浩二 東京海洋大学海洋科学技術研究科
小司 晶子 気象庁地球環境・海洋部
杉浦 俊彦 農研機構 果樹茶業研究部門
鈴木 力英 元海洋研究開発機構 地球環境変動領域
清木亜矢子 海洋研究開発機構 大気海洋相互作用研究分野
高岡 貞夫 専修大学文学部
高橋日出男 首都大学東京大学院都市環境科学研究科
田上 高広 京都大学大学院理学研究科
田上 善夫 富山大学名誉教授
滝谷 克幸 日本気象協会環境・エネルギー事業部
田中 信行 東京農業大学国際食料情報学部
田村 岳史 国立極地研究所 気水圏研究グループ
杜 明遠 農研機構 農業環境変動研究センター
常盤 勝美 (株)ライフビジネスウェザー ビジネス気象研究所
中尾有利子 日本大学文理学部
中川 清隆 立正大学地球環境科学部
中島 英彰 国立環境研究所 地球環境研究センター
中塚 武 総合地球環境学研究所
中山 裕則 日本大学文理学部
西村 勝利 日本気象協会環境・エネルギー事業部
西森 基貴 農研機構 農業環境変動研究センター
丹羽 勝久 (株)ズコーシャ総合科学研究所
野村 卓史 日本大学理工学部
花輪 公雄 東北大学大学院理学研究科
林 陽生 NPO法人シティ・ウォッチ・スクエア
平井 史生 駒澤大学文学部
平沢 尚彦 国立極地研究所 気水圏研究グループ
平松 信昭 日本気象協会防災ソリューション事業部
藤井 理行 国立極地研究所/総合研究大学院大学名誉教授
筆保 弘徳 横浜国立大学教育学部
本郷 千春 千葉大学環境リモートセンシング研究センター
増田 啓子 龍谷大学名誉教授
松本 淳 首都大学東京大学院都市環境科学研究科
松山 洋 首都大学東京大学院都市環境科学研究科
宮原ひろ子 武蔵野美術大学教養文化・学芸員課程研究室
美山 透 海洋研究開発機構アプリケーションラボ
森 康彰 日本気象協会環境・エネルギー事業部
森島 済 日本大学文理学部
森野 勇 国立環境研究所 地球環境研究センター
山川 修治 日本大学文理学部
山口 武則 前東京農業大学大学院農学研究科
山崎 孝治 北海道大学名誉教授
山添 謙 日本大学危機管理学部
横沢 正幸 早稲田大学人間科学学術院
横山 祐典 東京大学大気海洋研究所
吉澤 枝里 東京海洋大海洋科学技術研究科
吉野 正敏 筑波大学名誉教授
渡邊 朝生 水産研究・教育機構 中央水産研究所
渡邊裕美子 京都大学大学院理学研究科
渡来 靖 立正大学地球環境科学部
藁谷 哲也 日本大学大学院理工学研究科
年表作成
財城真寿美 成蹊大学経済学部
田上 善夫 富山大学名誉教授
丸本 美紀 日本大学文理学部
山川 修治 日本大学文理学部
山川 玲子 前一橋大学語学研究室
欧文校閲
David Sprague 農研機構 農業環境変動研究センター
目次
第I章 多大な影響をもたらす異常気象・極端気象
I-1 グローバル気象気候災害 〔山川修治〕
I-2 アジアモンスーン域における洪水と旱魃 〔松本 淳〕
I-3 脅威となる台風〔筆保弘徳〕
I-4 局地化する豪雨災害と短時間強雨・集中豪雨 〔高橋日出男〕
I-5 温暖化渦中の大雪 〔山川修治〕
I-6 降雹―下層暖気上に強い寒気進入― 〔山川修治〕
I-7 激化する突風・竜巻〔野村卓史〕
I-8 ブロッキングする偏西風とジェット気流〔渡来 靖〕
I-9 猛暑とフェーン現象のしくみ〔日下博幸〕
I-10 仙台のヒートアイランド 〔境田清隆〕
I-11 温暖化進行のなかの冷夏 〔菅野洋光〕
I-12 変動する黄砂 〔甲斐憲次・武 靖〕
I-13 広域大気汚染と酸性雨〔森 康彰〕
第II章 地球温暖化の実態