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非常時のモダニズム―1930年代帝国日本の美術
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目次

第1部 帝国の美術戦略(もうひとつの「日本美術年鑑」と対外文化宣伝―The Year Book of Japanese Art(『英文日本美術年鑑』)について
美の聖域と競技場―一九三六年ベルリン・オリンピック美術展について
日中戦争期における雲岡石窟と日本人美術家―柳瀬正夢と長谷川三郎を中心に)
第2部 越境するモダニスト(シベリア横断の画家と小説家によるパリ美術生活案内―島村三七雄と林芙美子;モダニズムの展示―巴里新興美術展をめぐって;岡本太郎とスイス・コネクション―ネオ=コンクレティスムと一九三〇年代の「総合」の芸術;セリグマン来日と日本の「前衛」―長谷川三郎と瑛九)
第3部 帝都の展示空間―上野恩賜公園とモダン銀座街頭(近代美術館から現代美術館へ―美術館建築と「現代美術」;一九三〇年代東京における「街頭展」とモダニズムの新拠点―「ブリュッケ」と「日本サロン」について;アマチュア写真から写真壁画まで―板垣鷹穂と写真展月評という舞台:『アサヒカメラ』一九三三〜一九四二)



著者等紹介

五十殿利治[オムカトシハル]
1951年生まれ。1978年早稲田大学大学院後期課程中退、北海道立近代美術館学芸員、筑波大学講師を経て、筑波大学芸術系教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)



出版社内容情報

統制下で、スイスとの交流を深めた岡本太郎、新たな展示場となった銀座の画廊…帝国日本の美術現象と「冷たいモダニズム」を描く。昭和恐慌に揺れ,「非常時」が通奏低音のように鳴り響いた1930年代.日本の前衛芸術はいかなる様相を呈したのか.統制の下で国境を超え,スイス人芸術家との交流を深めた岡本太郎,新たな展示の場となった銀座の画廊…帝国日本の美術現象を丹念に跡付け,「冷たいモダニズム」の姿を描き出す.

序 章

 

第一部 帝国の美術戦略

第一章 もうひとつの「日本美術年鑑」と対外文化宣伝――The Year Book of Japanese Art( 『英文日本美術年鑑』)について



第二章 美の聖域と競技場(アリーナ)―― 一九三六年ベルリン・オリンピック美術展について  

第三章 日中戦争期における雲岡石窟と日本人美術家――柳瀬正夢と長谷川三郎を中心に



第二部 越境するモダニスト

第四章 シベリア横断の画家と小説家によるパリ美術生活案内――島村三七雄と林芙美子

第五章 モダニズムの展示――巴里新興美術展をめぐって

第六章  岡本太郎とスイス・コネクション――ネオ=コンクレティスムと一九三〇年代の「総合」の芸術



第七章 セリグマン来日と日本の「前衛」――長谷川三郎と瑛九



第三部 帝都の展示空間 上野恩賜公園とモダン銀座街頭

第八章 近代美術館から現代美術館へ――美術館建築と「現代美術」

第九章 一九三〇年代東京における「街頭展」とモダニズムの新拠点――「ブリュッケ」と「日本サロン」について

第一〇章 アマチュア写真から写真壁画まで――板垣鷹穂と写真展月評という舞台(ステージ):『アサヒカメラ』一九三三−一九四二

終 章



Modernism in a Time of Crisis: Art in 1930s Imperial Japan

Toshiharu OMUKA

五十殿 利治[オムカ トシハル]
五十殿 利治
五十殿利治:筑波大学大学院人間総合科学研究科教授