内容説明
日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争である。短期間ながら両軍の参加兵力は200万人を超え、玉音放送後に戦闘が始まる地域もあり、戦後を見据えた戦争だった。これまでソ連の中立条約破棄、非人道的な戦闘など断片的には知られてきたが、本書は新史料を駆使し、米国のソ連への参戦要請から各地での戦闘の実態、終戦までの全貌を描く。
目次
第1章 開戦までの国家戦略―日米ソの角逐(戦争を演出したアメリカ―大統領と米軍の思惑;打ち砕かれた日本の希望―ソ連のリアリズム)
第2章 満洲の蹂躙、関東軍の壊滅(開戦までの道程―日ソの作戦計画と動員;ソ連軍の侵攻―八月九日未明からの一ヵ月;在満日本人の苦難;北緯三八度線までの占領へ)
第3章 南樺太と千島列島への侵攻(国内最後の地上戦―南樺太;日本の最北端での激戦―占守島;岐路にあった北海道と北方領土;日ソ戦争の犠牲者たち)
第4章 日本の復讐を恐れたスターリン(対日包囲網の形成;シベリア抑留と物資搬出)
著者等紹介
麻田雅文[アサダマサフミ]
1980(昭和55)年東京都生まれ。2003年学習院大学文学部史学科卒業。10年北海道大学大学院文学研究科博士課程単位取得後退学。博士(学術)。日本学術振興会特別研究員、ジョージ・ワシントン大学客員研究員などを経て、15年より岩手大学人文社会科学部准教授。専攻は近現代の日中露関係史。著書『中東鉄道経営史―ロシアと「満洲」1896‐1935』(名古屋大学出版会、2012年/第8回樫山純三賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
日ソ戦争とは、1945年8月8日から9月上旬まで満洲・朝鮮半島・南樺太・千島列島で行われた第2次世界大戦最後の全面戦争である。短期間ながら両軍の参加兵力は200万人を超え、玉音放送後にソ連軍が侵攻してくるなど、戦後を見据えた戦争でもあった。これまでソ連による中立条約破棄、非人道的な戦闘など断片的には知られてきたが、本書は新史料を駆使し、米国によるソ連への参戦要請から、満洲など各所での戦闘の実態、終戦までの全貌を描く。