ひらがな日本美術史〈7〉
内容説明
明治から昭和まで、突如やって来た「西洋」という試練の道を苦しみ歩んで発展した、日本の近代美術をひとっ飛びに総括。ビジュアルを以て日本史を描く壮大な試み、堂々完結。
目次
近代的なもの―井上安治筆「築地海軍省」
鮭が語るもの―高橋由一筆「鮭」
日本人の好きなもの―黒田清輝筆「湖畔」
近代日本の指導者達が求めたもの―狩野芳崖筆「大鷲」「悲母観音」
「君の行く道は」的なもの―高村光雲作「老猿」と高村光太郎作「手」「柘榴」
「君の行く道は」的なものpart2―岸田劉生筆「切通之写生」と青木繁筆「わだつみのいろこの宮」
「君の行く道は」的なもの完結篇―川端龍子筆「源義経(ジンギスカン)」
美術とは関係ないかもしれないもの―「旧東京市本郷区駒込千駄木町五十七番地住宅」
「アール・デコ」なもの―キネマ文字
ただ「私は見た」と言っているもの―今村紫紅筆「熱国の巻」
堂々たるもの―竹久夢二の作品と梶原緋佐子筆「唄へる女」
堂々たるもの2―竹久夢二筆「立田姫」
海の向こうから来たもの―梅原龍三郎筆「雲中天壇」と佐伯祐三筆「扉」
讃歌するもの―棟方志功筆「鍵板画柵」「釈迦十大弟子」
「マンガ」に属したもの―谷内六郎の作品と六浦光雄の作品
卒業式のようなもの―亀倉雄策作「東京オリンピック」ポスター
著者等紹介
橋本治[ハシモトオサム]
1948年東京都生れ。東京大学国文科卒業。卒業論文は「鶴屋南北論」。77年『桃尻娘』で講談社小説現代新人賞佳作。以後、小説、評論、エッセイ、古典の現代語訳など、旺盛な執筆活動はとどまるところを知らない。96年『宗教なんかこわくない!』で「新潮学芸賞」を、02年9月には、『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で「第一回小林秀雄賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)