内容説明
室町時代に完成し、江戸時代に洗練され、明治維新の激動を乗り越え、現代における新たな可能性を秘めた能と狂言、それは日本が世界に誇る古典芸能。読めば、「通」。一目瞭然最適の入門書。
目次
ようこそ能・狂言の世界へ
観能にあたっての予備知識
ドキュメント演能のすべて 能『大江山』開演前から終演まで
用の美(面は変身の重要な手立て;多種多様な装束・帯;扇の大きな役割)
登場人物でみる能・狂言
能の音楽・狂言の音楽
囃子方インタビュー 若きマエストロたち
自然が魅力の野外能・狂言〔ほか〕
出版社内容情報
世界に誇るべき日本の古典芸能、能と狂言を鑑賞するにあたっての基礎知識をわかりやすく解説。初心者向けの作品紹介、専門用語解説から、泣く・怒るなどの舞型表現を写真解説。チケットの入手方法も紹介。
能や狂言というと“難しくてわからない”“敷居が高い”というイメージが先行しがちですが、今や、多くの外国人が関心を持ち、能楽堂で熱心に観能する姿を見かけます。世界に誇る日本の古典芸能を知りたい、興味はあるのにきっかけがつかめないという人のための、わかりやすく解説した初心者向けの入門書です。 基礎知識のほかに、泣く、怒るなど舞型表現の写真解説、実演中の舞台と楽屋裏の同時中継、野外能・地方能の魅力、初心者向けの作品紹介、用語解説、また能楽堂に行くためのノウハウ、チケットや情報の入手方法など、すぐにでも能や狂言が楽しめる内容です。 能や狂言には、歴史上の人物が登場したり、文学作品を題材にした作品も多く、嫉妬や喜び、ひょうきんな人々と人間の心の機微は昔も今も変わらぬことに親しみを感じます。能や狂言は、舞踊と音楽と演劇とが一体となった、オペラやミュージカルに近い存在といえます。意外に知られていないことですが、能と狂言は一度の上演で、交互に演じられ、それぞれの魅力が融合された構成になっています。抑揚のついた謡と、4つの楽器の不思議なハーモニーが奏でる心地よさ、静寂の中での精神の緊張、高揚、笑いと、体験したことのなかった世