内容説明
ひと目でわかるイラスト図解。トラウマに気づき、回復のためにできること。虐待、性被害、いじめ…過酷な体験が心に傷を残す、子どものトラウマの特徴から支援法まで徹底解説!
目次
第1章 子どものトラウマが特別な理由(子どものトラウマの特徴1―養育者との関係が記憶の残り方に影響する;子どものトラウマの特徴2―子どものトラウマは大人とは違う面がある ほか)
第2章 虐待されてきた子どもに起こること(虐待とはなにか―守ってくれるはずの人から傷つけられる体験;虐待の影響―複雑なトラウマを生じさせる最大の原因に ほか)
第3章 トラウマになりうる体験のいろいろ(災害とトラウマ―すでにトラウマをかかえている子ほど影響は深刻;悲嘆とトラウマ―トラウマは身近な人の死を受け入れにくくする ほか)
第4章 子どもの回復を支えるためにできること(影響を見逃さないために―適切な「アセスメント」で現状を把握する;なにを目指すか―「安全・安心」を得ることから回復は始まる ほか)
第5章 子どもを支える「しくみ」を活かす(関連する組織―子どもにかかわる組織の役割を確認しておこう;つながりをつくる―一人でかかえこまず、連携して支える ほか)
出版社内容情報
【トラウマに気づき、回復のためにできること】
「心の傷」ともいわれるトラウマ。トラウマが認識されないことによって、
事件や自死に発展したり、重篤な後遺症を残したりするケースもあります。
また、トラウマ体験の重なりによる「再トラウマ化」は、大きな問題です。
その裏には未だ表に現れていない、被害を受けた多くの子どもたちや苦しんでいる親もいるかもしれません。
子どものトラウマは、問題行動を引き起こすだけでなく、
その先の人生に大きな影響を及ぼすおそれがあります。
子どもの場合、「なにがあったか」という出来事の内容もさることながら、
その後のケアのあり方も、心の傷の残り方を大きく左右する要因になります。
子どもが自分から語ることは少ないからこそ、周囲がトラウマの存在に気づき、
子どもの回復のためになにができるかを考え、行動していくことが求められています。
本書は、トラウマインフォームドアプローチ(トラウマへの理解を深め、かかわっていくという姿勢)に基づいて編まれたもの。
支援者の方には適切な支援を進めていくために、当事者の方には自己理解と回復に役立つ一冊です。
【主なポイント】
*子どものトラウマは「問題行動」として現れる
*対人関係の傷つきで生じる「発達性トラウマ障害」
*トラウマ体験で「解離」が起こることもある
*「小児期逆境体験」のトラウマは長く影響し続ける
*「発達障害」と「発達期のトラウマ」の密接な関係
*「虐待」は複雑なトラウマを生じさせる最大の原因
*子どもだから生じやすい「性的虐待順応症候群」
*支援の基本は「トラウマインフォームドケア」
*「通告」したほうがよいとき
【内容構成】
第1章 子どものトラウマが特別な理由
第2章 虐待されてきた子どもに起こること
第3章 トラウマになりうる体験のいろいろ
第4章 子どもの回復を支えるためにできること
第5章 子どもを支える「しくみ」を活かす