内容説明
本書では、PTSDとトラウマの基礎知識を、イラストや図を用いて、わかりやすく解説しています。随所に誤解しやすいポイントを併記してありますので、自分の理解が正しいかどうか、確認しながら読み進めることができます。
目次
1 PTSD、トラウマとは(トラウマとは―日常の不安と「トラウマ」の違い;トラウマとは―トラウマの受け止め方には個人差がある ほか)
2 トラウマはどんな苦しみをうむか(トラウマの影響―現実感を失って苦しむ人が多い;再体験―つらい体験を思い出したり、夢にみたりする ほか)
3 治療は長期的な視野に立って(受診―専門の診療科はなく、精神科・心療内科が対応;診断―二種類の心理検査で状態を調べる ほか)
4 症状の悪化を防ぐには(悪化を防ぐ―変化を受け入れてしまうと、回復が遅れる;悪化を防ぐ―トラウマによって、心がどう変わったかを知る ほか)
5 まわりの人にできること(サポートの基本―身近な人の協力が、回復の確かな支えに;サポート―よりそうこと、つきそうことが助けになる ほか)
著者等紹介
飛鳥井望[アスカイノゾム]
東京都精神医学総合研究所・社会精神医学研究分野長。医学博士。1977年、東京大学医学部卒業。同大医学部附属病院、都立墨東病院勤務をへて、92年より東京都精神医学総合研究所へ。日本トラウマティック・ストレス学会理事(初代会長)、日本社会精神医学会理事、日本精神科救急学会理事、(社)被害者支援都民センター理事。専門はトラウマティック・ストレス、PTSDの臨床および研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
フラッシュバックや感情のまひ……
症状の悪化をどう防ぎ、社会復帰するか。トラウマへの対処とPTSD治療の実際
【主なポイント】
●トラウマは心の傷。さまざまなトラウマ反応の一部がPTSDに
●きっかけは、予測できない災害や事故、暴力や性犯罪など
●いじめや虐待が子どものトラウマを引き起こす
●PTSDの中核症状は「再体験」「回避・まひ」「過覚醒」の3つ
●PTSD・トラウマは治療を受ければ治るのか?受診のめやすと診断基準
●治療方法は、認知行動療法・薬物療法・EMDRが中心
●認知行動療法は嫌な記憶と正面から向き合い、ゆがんだ考え方を治す
●家族や友人にできるサポートの基本と注意点
第1章 PTSD、トラウマとは
第2章 トラウマはどんな苦しみをうむか
第3章 治療は長期的な視野に立って
第4章 症状の悪化を防ぐには
第5章 まわりの人にできること
飛鳥井 望[アスカイ ノゾム]
監修