イギリス革命と変容する“宗教”―異端論争の政治文化史
内容説明
内戦と革命の時代を迎えた一七世紀イングランド。王権、議会、教会、周辺国が相互に織りなす政治変動は、「異端」をめぐる激しい論争を引き起こし、聖職者特権から教会音楽までさまざまな宗教的慣習を破壊せしめた。この闘争は当事者たちの意図を超え、“宗教”概念そのものの文化的前提を揺るがし、人々の心性と生活を変容させていく。イギリス史の大転換期を、政治史と文化史を架橋しながら描く宗教改革史の新境地。
目次
序章
第1章 イングランド議会と反教権主義
第2章 革命期イングランドのオルガン破壊
第3章 失われた宗教統一―イングランド議会とスコットランド教会
第4章 異端の政治学―『ガングリーナ』と魂の医師たち
第5章 異端をカタログする―『異端目録』と宗教複数主義
第6章 宗教を再定義する―『世界宗教大全』の時代
著者等紹介
那須敬[ナスケイ]
1971年生まれ。国際基督教大学教養学部歴史学デパートメント上級准教授。イギリス・ヨーク大学(Ph.D)。専門は近世イングランド史、宗教文化史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
出版社内容情報
内戦と革命の時代を迎えた17世紀イングランド。目まぐるしい政治変動は、〈宗教〉概念の文化的前提を根本から揺るがし、人々の生活と心性を変容させていく。イギリス史の大分岐を、政治史と文化史を架橋しながら描く宗教改革史の新境地。