バカと無知 (新潮新書)
正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶……人間というのは、ものすごくやっかいな存在だ。しかし、希望がないわけではない。一人でも多くの人が人間の本性、すなわち自分の内なる「バカと無知」に気づき、多少なりとも言動に注意を払うようになれば、もう少し生きやすい世の中になるはずだ。科学的知見から、「きれいごと社会」の残酷すぎる真実を解き明かす最新作。 「きれいごと」だけでは生きていけない 『言ってはいけない』から6年、「人間について、知りたくないけれど、知っておくべきこと」 「芸能人と正義に関するニュース」がどうして人気コンテンツになるのか? キャンセルカルチャーが心地よさをもたらすのはなぜか? バカと利口がじっくり向き合うことで生まれる悲劇とは? 「きれいごと」ばかりがはびこる現代社会の「残酷な真実」に光を当てる決定版。 【目次】 PARTI 正義は最大の娯楽である 1なんでみんなこんなに怒っているのか/2自分より優れた者は「損失」、劣った者は「報酬」 3なぜ世界は公正でなければならないのか/4キャンセルカルチャーという快感 PARTII バカ