異界の歩き方――ガタリ・中井久夫・当事者研究(シリーズ ケアをひらく) (シリーズケアをひらく)
行ってきます 良い旅を 精神症状が人をおそうとき、世界は変貌する。 異界への旅が始まるのだ。 そのとき〈旅立ちを阻止する〉よりも、 〈一緒に旅に出る〉ほうがずっと素敵ではないだろうか。 フェリックス・ガタリの哲学(「機械」)と べてるの家の当事者研究(「誤作動」)に 中井久夫の「生命」への眼差しを重ね合わせると、 新しいケアとエコロジーの地平がひらかれてくる これまで交わらなかった三者による、発見と生成と意外な到達点。 【目次】 序章 異界に分け入る I 異界 第1章 症状を活かす 第2章 「憑きもの落とし」と当事者研究 第3章 「個人症候群」と異界 コラム1 向谷地生良とべてるの家 II 自然治癒過程 第4章 レインと「反精神医学」の試み 第5章 中井久夫と流動の臨床哲学 第6章 心の自然を取り戻す コラム2 中井久夫の「寛解過程論」 III 精神のエコロジー 第7章 精神のエコロジーにむかって 第8章 精神、文化、自然 第9章 自然環境にむけてケアをひらく コラム3 ラトゥールとガタリ 終章 すぐそばにある異界