森田 (講談社現代新書 824)
他人の視線に怯える対人恐怖症。強迫観念や不安発作、不眠など、心身の不快や適応困難に悩む人は多い。こころに潜む不安や葛藤を“異物”として排除するのではなく、「あるがまま」に受け入れ、「目的本位」の行動をとることによって、すこやかな自己実現をめざす森田は、神経症からの解放のみならず、日常人のメンタル・ヘルスの実践法として有益なヒントを提供する。(講談社現代新書) 「あるがまま」を受け入れる――。 がんに冒された筆者が死の直前まで語り綴ることで生まれた 不朽のロングセラー。 90年前に日本で創始された心理の論理と実践法を わかりやすく解説。 たとえば、苦手な上司と面接しなければならないとき、 自分の構想をよりよく披瀝しようと考える一方で、 あの上司は苦手だからなんとかその場を繕って 逃げていしまいたいという考えも浮かぶ。 誰にでもある「逃避欲求」を「あるがまま」にして、 「自己実現欲求」を止揚していこうとするところに、 西欧の精神とは異なった森田の特殊性がある。 --------------------------------------------- 学校での人間関