あしたはれたら死のう (文春文庫)
サイズ
高さ : 1.10 cm
横幅 : 10.60 cm
奥行 : 15.40 cm
重量 : 180.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
高さ : 1.10 cm
横幅 : 10.60 cm
奥行 : 15.40 cm
重量 : 180.0 g ※梱包時のサイズとなります。商品自体のサイズではございませんのでご注意ください。
自殺未遂の結果、数年前の記憶と、感情の一部を失ってしまった少女遠子。橋から飛び降りたというが、どうして自分が死のうとしたのかがわからない。しかも飛び降りたとき独りではなく、隣のクラスの男子生徒志信と一緒だったらしい。 志信は死に、遠子だけ生き残ってしまった事や、自死を選ぶほど思い詰めていたのかと、周囲は遠子を過剰に気遣う。特に二人の関係を知る者はおらず、二人が死のうとしたはっきりとした理由は親達にもわからない。そして遠子本人にも、何故自分が死のうとしたのか、その理由がわからなかった。 唯一の頼りは、散文的にSNSに残された日記。『あした はれたら死のう』と書き込んだ翌日、橋から飛び降りた自分。どうして、『はれたら』だったのか。残された言葉達は、すべて他人が記したように、まるで検討がつかない。 けれど生き残った自分は、これからも生きなければならない。自分と、そして独り遺された志信の母親のため、遠子は二人の心中理由を探す事にする。 一人の天才少年の死を謎解きながら、スクールカースト、家庭環境、恋愛の悩み等、思春期の少女特有の透明な悩みを『もう一人の私』の視点で一つずつ、乗り越えていく物語。